「笑顔で楽しく穏やかに年老いてほしい」原爆小頭症の被爆者が「78歳の誕生会」
中国放送
母親の胎内で被爆し、重い障害を負って生まれた原爆小頭症の被爆者たちと、支援が集まりました。原爆小頭症被爆者の78歳を祝う誕生会です 【写真を見る】「笑顔で楽しく穏やかに年老いてほしい」原爆小頭症の被爆者が「78歳の誕生会」 「♪ハッピーバースデートゥーユー」 最も若い被爆者が78歳を迎えました。原爆小頭症は、妊娠早期の胎児が強力な放射線を浴びたことが原因です。頭が小さいことが特徴で、多くが脳や体に障害を負っています。原爆小頭症被爆者と家族の会「きのこ会」の誕生会には、オンラインも含め小頭症被爆者6人と40人ほどの支援者たちが集まりました。 きのこ会 原爆小頭症 賀村春夫 さん 「休みの日はカセットテープかけて音楽を聞いている。橋幸夫も好き」 きのこ会 原爆小頭症 川下ヒロエ さん 「最近、お酒を飲むようになった」 支援者 斉藤とも子 さん 「大丈夫ですか? みなさん、ヒロエさんはお酒飲むようです」 きのこ会 原爆小頭症 中井新一 さん 「刺繍やっている、作業所で。(みんなに会えて)よかった」 妹 中井葉子 さん 「前回、終わってから『次はいつ?』って毎日、聞いてくるんです」 学生カメラマンとして、20歳のころの小頭症被爆者を撮影した2人も駆けつけました。 菅沼清美 さん 「(原爆は、彼らに)障害を負わせてこの世に生まれさせた。非常に罪深い…」 重田雅彦 さん 「疑問と感動と…手が震える思いで撮影させていただいた」 きのこ会 長岡義夫 会長 「彼らが存在することで核抑止力につながっていくことを希望します。ただ、自然に彼ららしく、笑顔で、楽しく、穏やかに、年老いてほしい…、本音では」 体が弱く、「二十歳までは生きられない」と言われていた原爆小頭症の人たち…。原爆投下から78年が経ち、ほとんどの会員は健康に不安を抱えています。 きのこ会 原爆小頭症 田中敏子 さん 「いつでも元気でね」 きのこ会 原爆小頭症 戸田初美 さん 「はい、元気でおるよ」
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