40代の「実家の片づけ」。捨てにくい思い出の品を円満に整理できたコツ
実家の片づけは、懐かしいものがたくさん出てきて処分に困ったり、古すぎて使い方が分からなかったり、ということが起こりがち。とくに思い出の品は、残しておきたいという親の希望を尊重したい一方で、すっきりと片づけたいというこちらの本音もあり、整理が進みにくいものです。今回はESSEフレンズエディターで整理収納アドバイザーの名倉永利子さんが、義実家の大量の8ミリフィルムを家族円満に片づけられた方法を紹介します。
再生手段がなくなった8ミリフィルムはこう片づける
今はスマホで簡単に撮ってすぐに見ることができる動画ですが、現在47歳の私が子どもだった頃は、動画は8ミリビデオで撮影するのが主流でした。 先日、50歳になる夫の実家の片づけをお手伝いしたとき、段ボール箱に入った35本もの8ミリフィルムが押し入れの奥から出てきました。 夫の幼少期の、思い出の映像が保存されています。「スイカをほおばる◯◯くん」「タッチができた!」など、ケース一つ一つに丁寧な字でタイトルが書かれていました。 45年以上前に撮影したものなのに、一切汚れておらずとてもきれいな状態で保管されていました。でも残念ながら、もう見る手段がありません。ネットで調べたところ、8ミリフィルムをDVDにダビングし直すサービスがあることが分かりました。
DVDにすれば、いつでもどこでも見られるようになる
数あるサービス提供会社の中で、今回は近所に店舗があったヤマダ電機さんへ依頼しました。フィルム部分の直径の大きさや、本数によって料金が変わります。持ち込んだフィルムの直径は7.5cm以下でしたが、1本あたり980円でした。 結局、フィルム35本分に手数料などがプラスされ、合計3万8000円ほどかかりました。今回はすべてのフィルムをお願いしましたが、もし金額が高いと感じたなら残したい数を厳選すればいいですし、ものの持ち方を見直すためのよいきっかけにもなったように感じました。
よみがえった懐かしい思い出の動画と家族の笑顔
1か月後に納品され、義実家のリビングで早速DVD鑑賞会が行われました。何十年もずっと押入れの奥で眠り続けていた思い出たちが息を吹き返し、私までうれしくなりました。 追加料金がかかりますが、DVDへダビングずみの8ミリフィルムを処分してくれるオプションサービスを併せて利用すれば、家の収納スペースもラクにあきます。DVDではなく、スマホへデータ送信してくれるサービスもありました。 思い出の品は、持ち主の思い入れが強くどうしても整理が難しくなりますが、こうしたサービスをうまく活用することで、心も空間も気持ちよく片づけることができました。
名倉永利子