「最後のバッターがうちの子でよかった」甲子園を見続けてきた伝説の女性記者が今も心に刻む“ある金言”…次の100年へ「高校野球は大きな岐路に」
「虎に翼」記者が思う「野球の魅力」
堀記者が関西で「女性第1号」だったプロ野球担当記者にも、昨今は女性が増えた。かつては駅の売店に山のように積み上がっていたスポーツ紙もその姿を変え、今や通勤電車の乗客が覗き込んでいるのは新聞ではなくスマホの画面だ。野球の情報を伝える環境もまた大きく変わったが、堀記者を変わらず突き動かしているのは野球の魅力に他ならない。 「野球の一番の魅力は一体感だと思います。06年の第1回WBCの決勝の日、私はちょうどオープン戦の取材で京セラドームにいたんです。電光掲示板に侍ジャパン優勝というニュースが流れた時、球場中が物凄く沸き上がったのを覚えています。当時オリックスにいた清原(和博)選手が試合後に代表選手の名前を挙げて『後輩たちが本当に頑張ってくれた』と感激していた姿も印象的でした。選手の一体感、野球界の一体感、ファンとの一体感。その場にいない人でも喜びや幸せを共有できるのが野球の魅力なのかな、と感じています」(1、2回目も公開中です) 堀まどか (ほりまどか) 1988年に大阪日刊スポーツ初の女性記者として入社し、プロ野球の南海、近鉄、阪神担当を経て95年からアマチュア野球担当。のべ15年近く高校野球などを取材した。現在は編集委員としてプロ・アマ問わず野球の取材に関わる。有料サイト「日刊スポーツ・プレミアム」(https://www.nikkansports.com/premium/)で長編記事を連載中
(「プロ野球PRESS」佐藤春佳 = 文)
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