嵐・二宮和也、演技力の高評価はいつから? 「ブラックペアン」も大人気
アイドルも充実 「また一緒に仕事をしたい」と思われる二宮の人間力
その後も、嵐としてのアイドル活動が充実していくのに比例するように、個人としての俳優業も怒涛の勢いで充実していく。07年放送のスペシャルドラマ「マラソン」(TBS系)で第62回文化庁芸術祭テレビ部門の放送個人賞を俳優として初受賞。映画「GANTZ」や「大奥」、ドラマ「流星の絆」(TBS系)など、出演するたびに評価を高め、15年公開の映画「母と暮せば」では、第39回日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞に輝いた。かつて原爆でこの世を去った息子が、亡霊として現代に降り立つ様を描いた作品で、二宮は吉永小百合の息子役を演じきった。 「仕事をともにした演出家らスタッフ、そして共演の役者にも、二宮は好感を持たれているんです。どんなにその道のプロたちから演技力を評価されても、けっして天狗にならない。この世界、『あの人とまた仕事を一緒にやりたい』と思ってもらえることは大切なことです。また、新しいファンの中には、ドラマや映画、舞台を見て二宮を知り、そこから嵐のファンにもなった、という人も珍しくありません。二宮の俳優活動は、嵐にもちゃんとフィードバックされている。それも、自分は嵐のメンバーでアイドルなんだ、という立ち位置を本人がしっかりキープしているからです。だから、謙虚さも忘れないのでしょう」と、地上波放送局の40代男性プロデューサーは話す。 二宮は今夏公開の映画「検察側の罪人」(原田眞人監督、8月24日公開)で、同じジャニーズの先輩で、やはりアイドルのみならず俳優としての実績も高い木村拓哉と、対立する検事役で共演するが、こちらも夢の共演として期待される。 このところ良くない報道も続いたジャニーズだが、やはりタレントの宝庫であることは間違いない。二宮の、プロとして真摯に仕事に取り組む姿勢は、ファンだけでなく後輩たちにも良い刺激となるはずだ。 (取材・文:志和浩司)