今年の京都薪能、テーマは「源氏物語」 6月に平安神宮で
かがり火のもとで能と狂言を上演する京都の初夏の風物詩「京都薪能」が6月1、2日、平安神宮(京都市左京区)で行われる。2日間にわたり古典から新作まで計8演目が上演される。かがり火に浮かび上がる社殿を背景に、幽玄の世界が繰り広げられる。 今年はNHK大河ドラマ「光る君へ」にちなみ、ほぼ全編が源氏物語を典拠とした作品で構成。葵上の魂を抜き取ろうする六条御息所の生霊が登場する「葵上」や、光源氏の霊が在りし日の姿を見せる「須磨源氏」などを上演する。京都能楽会の井上裕久理事長は「源氏物語の登場人物が目の前に出てくるので楽しんでほしい」と話した。 京都薪能は、京都能楽会と京都市が主催。千年の歴史を持つ奈良の薪能にならって能の普及と発展を目的に昭和25年から開催している。 今月11日の午前11時と午後2時から、京都市役所前広場で本公演に先立った無料のプレ公演がある。 6月の本公演は午後6時開演。前売り券は指定席7千円、自由席4千円、当日券5千円など。雨天時はロームシアター京都で開催される。(田中幸美)