スヌーピーと一緒に考える「悪いひとってどんな人?」
モヤモヤ考えてしまうときに寄り添うことば
以下、『13歳からのきみへ スヌーピーの自分らしく生きることば』からの引用掲載です。 応急処置の授業で習ったんですけど、もしだれかを傷つけたら、一番いい治療法は、ただちにあやまることです。(マーシー) In first-aid class I learned that if you have offended someone, the best treatment is to apologize immediately.. ---------- トラブルが起こると、弁明したくなっちゃったり、すぐに解決策を出さなきゃって思ったりしてしまう。そうではなく、まずあやまることなんだなあ。「応急処置」という言い方も素敵だ。いきなり完治はしない。でも必要な処置なのだ。 ---------- だれが悪いひとでだれがいいひとなのかなんて、だれが言えるのさ? (チャーリー・ブラウン) Who is to say who is bad or who is good? ---------- 自分がどこから考えて、どういう立場で判断しているのか、わたしたちはついつい忘れてしまう。だからといって、自分は何も判断できないと決めこんじゃうのも、どこかちがう気がする。考えるってむずかしいなあ。 ---------- 自分の考えることを書くんですか、それとも先生がたが生徒に書いてほしいとわたしたちが考えることを書くんですか? (サリー) Do you want us to write what we think, or what we think you want us to write? ---------- わたしが先生だとして、どうやって答えよう? ある小学生に「考えを教えて」と聞いたとき「どうせ正解あるんでしょ」と言われたことがある。わたしの中に言ってほしいことがあるときもなくはないけど、でもわたしはあなたの答えを知りたいと思っているよ。だからわたしの答えは「あなたが考えることを書いて」! ---------- 人生が不公平だって感じるとき、お兄ちゃんならどうする? (サリー) What do you do when you feel that life is treating you unfairly ? ---------- あなたがチャーリー・ブラウンだったら、なんて答える? わたしだったら「仲間といっしょに社会を変えようとする」かなあ。いや、でもやっぱりサリーみたいに、「いろんなひとに聞いてみる」かもしれない。きっと、すぐに答えを出さなきゃいけないわけじゃないから。 ---------- 配られたカードで勝負するしかないのさ…(スヌーピー) You play with the cards you’re dealt... ---------- 気がついたらここに生まれて、こう育って、こうやって生きている。理不尽なことだってある。あきらめのように聞こえるけど、決意のようにも思える。どっちにするかは、わたしが決められる。 ---------- ◇10代だった私たちは大人になった今も複雑でことばにならないモヤモヤを抱えて生きている。「ピーナッツ」の仲間たちのことばと哲学者・永井玲衣さんの文は、「答え」ではなく「問い」で私たちのもどかしさを溶かしてくれる。6月23日(日)公開予定の第3回は「ピーナッツの仲間と一緒に考えたい人生についての問い」をお送りする。 ============================ Peanuts and all related titles, logos and characters are trademarks of Peanuts Worldwide LLC (C) Year Peanuts Worldwide LLC. ============================ 『13歳からのきみへ スヌーピーの自分らしく生きることば』 原著/チャールズ・M・シュルツ 訳/谷川俊太郎 文/永井玲衣 世界文化社刊
チャールズ・M・シュルツ/谷川 俊太郎(詩人)/永井 玲衣(立教大学兼任講師)