来春のスギ花粉少なめ 青森県内 むつ市は例年の15% 情報研究会予測
青森県花粉情報研究会(事務局・弘前大学)は29日、来年春の県内のスギ花粉の飛散量は全域で例年に比べ少なくなるとの予測を発表した。特にむつ市が、例年の15%となる見込み。 県内各地のスギ林で樹木医が雄花のつき具合を調べた。その結果、平均値との比較で、青森市が71%、八戸市は90%、弘前市が84%、五所川原市が81%と、花粉の飛散が少なくなる予想となった。 研究会は耳鼻科医、気象関係者、樹木医などで構成する。実際の飛散量は気象状況に左右され、予測と食い違うことが少なくない。研究会は最新の情報を加味し、来年2月下旬にも直前予測を発表する。弘前大学大学院医学研究科の野村彩美助教(耳鼻咽喉科・頭頸=とうけい=部外科学講座)は「スギ花粉症に対しては、飛散前か早期からの治療によりシーズンを比較的楽に乗り切ることができる。症状が強く出る人は早め早めの対策や、スギ花粉のオフシーズンからの免疫療法を勧めている。一般的な治療を行っても重症となる人は、(アレルギーの原因となる抗体の働きを妨げる)抗IgE抗体の注射薬も使用可能となっている」と話した。