債券は下げ渋り、日銀政策発表前に押し目買い-総裁会見に警戒感も
(ブルームバーグ): 19日の債券相場は下げ渋っている。日本銀行の金融政策決定会合の結果発表を前に、押し目買いを指摘する声がある。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の鶴田啓介シニア債券ストラテジストは、債券相場は大きく売り込まれた後、10年債など現物債に押し目買いが入り下げ渋っていると指摘。日銀会合は政策据え置きが見込まれており、「結果発表後は買い戻しが入るものの一時的で、総裁会見待ちの姿勢が強まる」との見方を示した。
日銀は19日、金融政策決定会合の結果を発表する。ブルームバーグが5-10日にエコノミスト52人を対象に実施した調査によると、日銀が今回の会合で現在0.25%程度の政策金利を引き上げる予想は44%。来年1月が52%と最も多かった。
金融政策見通しを反映するオーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)が織り込む利上げの確率は12月会合までで1割程度、来年1月会合までだと6割程度、同3月まででは9割程度となっている。
植田総裁は会合での議論や結果を踏まえ、午後3時半から会見する。東海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジストは、会見は「1月利上げの可能性を色濃く示す一方、一段の先送りも否定しないという、玉虫色ながらややタカ派的」になると予想している。
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Hidenori Yamanaka