スズキ エスクード【3分で読める国産車解説/2023年版】
スズキ エスクード(SUZUKI ESCUDO) 現行モデル発表日:2015年10月15日 車両価格:297万円 【写真はこちら】 スズキ自慢の四輪制御システム「ALLGRIP」を組み合わせる(全4枚)
時代に合ったコンパクトSUVに進化
初代エスクードは1988年に登場。ミドルクラスSUVの先駆け的存在だった。その後3代目まではボディ、排気量ともに拡大を続け、先代はエンジンは2.4L 直4または3.2L V6(モデルライフ途中で廃止)を搭載し、ボディサイズは全長4420×全幅1810mmに達した。 一方、現行型は全長4175×全幅1775mmに小型化、2022年4月にパワーユニットは1.5L 直4+モーターのハイブリッドになるなど、隔世の感を覚える内容へと変わった。 そんな新型エスクードを見た瞬間の感想は「小さい」だ。先代よりも小柄なボディ寸法に加えて、スタイリッシュになったボディがなおさらそう思わせたのかもしれない。だが、クラムシェル(貝殻)フードやフロントフェンダー上部に設けられたガーニッシュなど、歴代の特徴を受け継いでいるところは嬉しいポイントだ。最低地上高はSUVとしては低めの180mmで、「電子制御4WDシステム」「4モード走行切替機能」「車両運動協調制御システム」を統合制御するスズキ独自の4WDシステム「オールグリップ」が組み合わされている。 いざ走り出すと、動きはとても軽快だ。アイポイントが高い点を除けばSUVというよりもスポーティなCセグ ハッチバックに乗っているような感覚だ。トランスミッションは「6速AGS」と名付けられたAMTを搭載しているが、ギクシャク感はなく言われなければAMTだと気づかないほど。おそらくエンジン、モーター、6速AGSがうまく強調して走っているからだろう。ハンドルは少し軽く感じるが、落ち着きがないわけではない。 都内の一般道から首都高に移っても走りは快適だ。合流やコーナー、追い越しなど、加減速を繰り返すような状況でもストレスは感じなかった。ライトクロカンなどと呼ばれていた過去のエスクードを知る身としては現行型は「やや薄味では?」と思っていたが、実際に乗ると時代に合った進化を遂げた、良いクルマに成長していた。
スズキ エスクード 主要諸元
●パワーユニット:1.5L 直4DOHC+モーター ●総排気量:1460cc ●エンジン最高出力:74kW(101ps)/6000rpm ●モーター最高出力:24.6kW(33.4ps)/5500rpm ●エンジン最大トルク:132Nm(13.5kgm)/4400rpm ●モーター最大トルク:60Nm(6.1kgm)/100-2000rpm ●駆動方式:フロント横置き4WD ●サスペンション形式:前ストラット、後トーションビーム ●タイヤサイズ:215/55R17 ●車両価格:297万円
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