時代を変えたゲームチェンジャー、公道最強を誇った初代ヤマハYZF-R1
色褪せぬ「ツイスティロード最速」コンセプト
YZF-R1の登場以降各メーカーはその後を追うように1,000ccクラスのスーパースポーツモデルを投入し、スーパーバイク世界選手権のレギュレーションも4気筒の排気量が1,000ccへと変更された。まさにYZF-R1は「ゲームチェンジャー」と言える存在になったのだ。「ツイスティロード最速」という初代YZF-R1が掲げたコンセプトは、2世代目の5JJ型まで継承されたが、インジェクション化された3世代目の5PWからはサーキットでの使用を考慮し始め、スーパーバイク世界選手権のレギュレーション変更に伴い、4世代目の5VY型以降は完全なレースベース車へとコンセプトが変更された。ヤマハはYZF-R1のユーロ5対応させず、公道仕様は2024年モデルでの生産の中止を発表した。今後はまだ未定だが、もしかするとYZF-R1の名前はこのままラインナップから姿を消してしまうかもしれない。しかし、公道というステージで乗るのであれば、4XVと5JJは今でもベストスポーツバイクと言えるのかもしれない。
YZF-R1(1998)主要諸元
・全長×全幅×全高:2,035×695×1,095mm ・ホイールベース:1,395mm ・シート高:815mm ・乾燥重量:177kg ・エンジン:水冷4ストローク4気筒DOHC5バルブ 998cc ・最高出力:150PS/10,000rpm ・最大トルク:11.0kg-m/8,500rpm ・燃料タンク容量:18.0L ・変速機:6段リターン ・ブレーキ:F=ダブルディスク、R=ディスク ・タイヤ:F=120/70 ZR17、R=190/50 ZR17
後藤秀之