どうして、元旦のスポーツ紙には“熱愛スクープ”がいっぱいなの?
2016年の芸能界は幕開けから、ベッキーと人気バンド「ゲスの極み乙女。」の川谷絵音(かわたに・えのん)の不倫騒動やDAIGO&北川景子の結婚、「SMAP」の解散など話題が盛りだくさん。 何かと耳目を集めるこれらの騒動で、ほかの芸能ニュースはすっかり置き去りにされている観もあるが、今年も各スポーツ紙は元旦発行の紙面で、「Perfume」の“のっち”こと大本彩乃とお笑い芸人・マンボウやしろの交際、元「AKB48」の川栄李奈と俳優・浅香航大との交際、俳優・神田正輝とタレント・三船美佳の熱愛、田畑智子と岡田善徳の破局を報じた。
“元旦スクープ”とプロスポーツ界との意外な関係
近年のスポーツ紙は元旦発行の紙面で芸能のスクープを派手に報じる、いわゆる“元旦スクープ”がトレンドとなっている。 昨年には日刊スポーツが女優・綾瀬はるかと俳優・松坂桃李の熱愛を、12年にはスポーツニッポンによる人気グループ「EXILE」のパフォーマー(※当時)・HIROと女優・上戸彩の結婚をそれぞれ一面で報じるなど、元旦は普段に比べて芸能記事の扱い自体も大きいが、その背景にはどのような理由があるのか? 「スポーツ紙という性質上、当然スポーツ関連の記事が紙面の大半を占めているわけですが、年末年始に関してはプロ野球をはじめ多くのプロスポーツがオフシーズンということもあり、我々芸能担当としては腕の見せ所となります。とくに元旦は、1年の始まりということで読者の方に与えるインパクトも大きい。年末になると、デスクから“元旦スクープ”を仕込むようにハッパをかけられます」とスポーツ紙の芸能担当記者。 こうして、芸能面を担当する記者たちは元旦に向けて、ライバル紙を出し抜く独占スクープの取材に奔走するわけだが、ここで大きな障害となるのが一次情報を扱うメディアとしての特性だ。 主にスキャンダルや裏ネタを扱う週刊誌や実話誌などとは異なり、スポーツ紙はいわゆる“ストレートニュース”と呼ばれるドラマや映画、音楽などの制作発表や会見、芸能人が出演するイベントなども日頃から記事にしており、当然、芸能事務所や映画会社、レコード会社、テレビ局などとの日常的な交流は必要不可欠となる。