検索サイトに出てきた「初任給30万円」…その金額、本当にもらえる?? あの手この手で“誇張”された初任給にご用心
「大卒の初任給と言えば、だいたい月額20万前後」とイメージされている方、多いのではないでしょうか。バブル崩壊後から長く大きな変化がなかった大卒初任給が、求人難と社会の賃上げ要請を背景に、大きく伸び始めています。 【漫画】男性上司「セで始まってスで終わるものなーんだ?」 バイト仲間女性の模範解答に「カッコ良すぎるだろ」「完璧な返し!」 しかし、賃上げを実施できる業績好調な企業ばかりではありません。少しでも条件を良く見せるため、あの手この手で初任給の見せ方を「工夫」する求人も。就活学生の親世代が知らない「初任給アップの裏で起こっていること」お伝えします。
続々と初任給を引き上げる大手企業
業種を問わず、さまざまな大手企業が大卒をはじめとする新卒初任給を引き上げています。 すき家を運営するゼンショーホールディングスは、大卒の場合、25万円から2万8000円引き上げて、27万8000円とすることを発表しました。それと同時に、正社員を対象に平均12.2%の給与引き上げ(1人平均4万7278円)も実施。2030年まで継続的なベースアップの実施を労働組合と合意しています。 さらに、大卒初任給を30万円台に設定する企業も出始めています。 ゲームソフト・アミューズメント施設運営のカプコンは202年度から新卒社員の初任給(月額基本給)を現行の23.5万円から30万円に引き上げると発表しました。大学院卒から専門学校卒まで一律での大幅なひき上げ額です。24年度新入社員を含む正社員にも、特別一時金に加え平均5%超の昇給を予定しています。 ◇ ◇ しかし、このような初任給の大幅増に対応できる企業ばかりではありません。特に、知名度の低い中小企業や不人気業界ほど円安や電気代高騰の影響を受けやすく、賃上げをしたくともその原資がないという状況であることも…。 初任給、特に基本給の引き上げは、企業にとって簡単なことではありません。「初任給が高くないと求人情報を見てもらえない」状況下で、なんとか学生にPRしようと、初任給の「誤認」を招くような曖昧な記載をするケースがあります。 初任給を「誤認」しやすい事例を知って、入社後の「こんなはずではなかった」を避けましょう。