【中継】関電第三者委・委員ら100人にヒアリング、600人に書面調査実施 委員長「年内での結論は無理」
「本日は調査の結果、内容については申し上げることはできません」
【中継】関電第三者委・委員ら100人にヒアリング、600人に書面調査実施 委員長「年内での結論は無理」
関西電力の役員らが高浜原発のある福井県高浜町の元助役から多額の金品を受け取っていた問題で、外部の弁護士からなる「第三者委員会」は15日午後2時から大阪市の関西電力本店で記者会見を開いた。同委員会の但木敬一委員長(元検事総長)は会見冒頭で「今なお調査中であり、現在、我々と考えているものとは違う可能性も含んでおり、本日は調査の結果、内容については申し上げることはできませんけど、ご理解いただきたい」と述べた。 【中継映像】関電第三者委、金品受領問題で中間報告(2019年12月15日)
各委員が問題の中枢人物100人にヒアリング
但木委員長は会見冒頭で、委員が東京都から何人も来ており、全員揃えるのは難しいため、日曜日に設定したことや、大安の日曜日のため会見場を用意できず、関西電力本店で開催することになったことを説明した。 また、昨年10月に同委員会発足後、今回の件について最も中枢にいる人物、約100人から各委員がヒアリングする方法をとり、原子力事業本部の関係者ら関西電力やグループ会社の計約600人(退職者は含まない)に対して、書面での調査を行い、ほぼ全員が協力したことを明かした。
ヒアリングは委員らが長いもので2時間実施
委員会事務局は今回出席した委員のほか、若手の弁護士ら20人くらいが実働部隊として行っている。ヒアリングは、長いもので2時間、それほど複雑でない場合は、20~30分くらいで済むケースもあるという。 このほか、同社OB向けのホットラインを設け、意見のある人に対して投稿してもらえるようなシステムも構築。「関電を良くしたい」という視点から協力してもらえるという期待と、できるだけ調査対象の機関を遡れるまでさかのぼりたい考えを述べていた。
「量的に申し上げれば、五合目は超えたかなと思います」
報道陣からは、山登りに例えたら、どのくらい調査が進んでいるかという質問があり、但木委員長は「量的に申し上げれば、五合目は超えたかなと思います。しかし、その質的な意味を申しますと、そう言えるかどうかはわからない面がある」と答えた。 しかし、最終報告については「このような状況なので、年内に報告書をまとめるという意見もあったが、年内での結論はもはやまったく無理だろうと思っております」と述べた。