寒い日はだしいらずで手軽に 作れるおいしいスープで温まろう 人気料理家・内田真美のレシピを公開
「スープは好きだけれど、だしをとるのが面倒」という方、必見。だしいらずなのに感動的においしく作れるスープのレシピを、料理家の内田真美さんに教えてもらいました。食材から旨味をじっくり引き出すから、シンプルなのに大満足できます。寒い日にはスープで体の芯から温まりましょう。 【画像】アイリッシュシチューは、ディジョンマスタードを溶かしながら食べるとよりおいしい。
アイリッシュシチュー
「ラムのおいしさを吸ったじゃがいものスープは、一番寒い日に食したいメニュー。ラム肩ロース肉とラムチョップという、別々の部位を混ぜて加えることで、格段に味わい深くなります」 ●材料(4人分) ・ラム肩ロース肉、ラムチョップ:合わせて500g [下味] ・塩:小さじ1/2 ・粗挽き黒こしょう:少々 ・玉ねぎ:1個 ・じゃがいも(メークイン):3個 ・にんにく:2片 ・有塩バター:15g ・オリーブオイル:大さじ2 ・白ワイン:50ml ・塩:小さじ1/2 [煮汁] ・粒こしょう:10粒 ・タイム:5枝 ・ローリエ:1枚 ・水:800ml ●作り方 (1)ラム肩ロース肉は大きめの一口大に切る。ボウルにラムチョップとともに入れて下味を揉み込み、15分以上おく。 (2)玉ねぎは四つ割りにして、横5ミリ幅に切る。じゃがいもは2センチ厚さの半月切りにする。にんにくは縦半分に切って、芯を除く。 (3)厚手の鍋に、バター、オリーブオイル、にんにくを入れて中火にかける。香りがたったら(1)を入れて、途中上下を返しながら、薄い焼き色がつくまで焼く。白ワイン、玉ねぎ、じゃがいもを加え、全体に油が回ったら煮汁を加え、途中アクを覗きながら、表面がふつふつとするくらいの弱めの中火で30分煮る。 (4)味見をして塩で調味し、器に盛る。好みでディジョンマスタードを添え、溶き混ぜながら食べる。
骨付き鶏肉と干ししいたけの湯
「家の料理は飽きずに食べ続けられ、ゆったりと体に慣れ親しんでいくものが良いと思っています。干ししいたけと鶏の組み合わせのスープは、小さな頃から親しんできた懐かしい味です。しみじみとしみ渡るような味わいにするために、蒸しスープのイメージで、弱火でゆっくり火を入れています」 ●材料(4人分) ・骨付き鶏もも肉:3~4本 ・干ししいたけ(どんこタイプ):6枚 ・長ねぎ:2本 ・にんにく:2片 ・塩:適量 [煮汁] ・しょうがの薄切り:5枚 ・粒黒こしょう:10粒 ・塩:小さじ1/4 ・酒:200ml ・紹興酒:100ml ・水:1,500ml ●作り方 【下準備】 干ししいたけはボウルに入れてかぶるくらいの水を注ぎ、冷蔵室に一晩おく。短時間で戻したい場合は、耐熱容器に干ししいたけとかぶるくらいの水を入れ、しいたけがつかるように落としラップをして、600ワットの電子レンジで5分加熱する。戻し汁は取りおく。 (1)長ねぎは5センチ長さに切る。下準備した干ししいたけは軸を除く。にんにくは縦半分に切って芯を除く。 (2)骨付き鶏もも肉は、余分な脂を除いて、3等分に切る。耐熱ボウルに入れて、熱湯をかけ、表面の色が変わったら湯を捨て、流水で血のかたまりや脂を洗い、水けをきる。 (3)鍋に煮汁と(2)の鶏肉、(1)の長ねぎ、にんにくを入れて強火にかけ、沸騰直前になったら弱火にしてアクを除く。干ししいたけ、しいたけの戻し汁150ミリリットルを加え、アクを除きながらゆっくりと対流するくらいのごく弱火にして1時間煮る。味見して、足りないようなら塩で調味する。 内田真美 料理研究家。長崎県生まれ。幼少のころから食に興味を持ち、料理家の道へ。美しくおいしいレシピが評判を呼ぶ。また台湾やお茶文化にも造詣が深く、台湾のガイドブックも執筆。私生活では中学生の娘の母でもある。 Instagram @_mamiuchida_
CREA編集部,内田真美