WBC米国の筒香封じの裏舞台。ニシェクは「左打者とは知らなかった」
アダム・ジョーンズ、スタントン、マッカチェンら、15億円以上の年俸を稼ぐメジャーリーグのスターをずらりと並べた米国代表に対して、日本は一歩、及ばなかった。。 しかし、米国がWBC決勝進出を決めた背景には、地味な脇役の活躍があった。 米ヤフースポーツは、日本が1点を追う8回裏、二死一、二塁の最大の山場に、6番手として登場し、4番の筒香をライトフライに仕留めた変則右腕のパット・ニシェク投手をクローズアップした。 「米国をチャンピオンシップへと押し上げたあり得ないヒーロー」という見出しで紹介した。 ニシェクは、昨年11月にトレードでアストロズからフィリーズに移籍した36歳の右腕。超変則のサイドスローだ。2006年にツインズでメジャー昇格し、先発でもクローザーでもなく、中継ぎ一筋。33歳だった2014年にようやく年俸が100万ドル(約1億1200万円)に到達。今年の年俸は650万ドル(約7億2000万円)だ。 同記事では、ニシェクの筒香斬りの裏話を興味深く伝えた。 「それはチェンジアップだった。日本のクリーンナップ打者、ヨシトモ・ツツゴウに投げたのは69マイル(111キロ)か、79マイル(127キロ)だっただろうか。打球がライト方向へ飛んだとき、日本の走者は、一、二塁にいて、ネット裏の観客は全員が立ち上がっていて、手を宙に浮かせていた」と、緊迫した場面を振り返った。 ニシェクは試合後、「失敗は許されない状況。もし彼らに打たれたら、僕は史上最悪の選手だからね」と話したという。 ニシェクは、追加召集されたメジャー屈指のクローザーであるメランソンが8回にマウンドに上がったとき、ブルペンで準備をしていたという。 記事によると、「ブルペンでは、ニシェクは当初、右打者のところで起用すると言われていた。だから、ブルペンでも彼の右打者への武器であるスライダーを投げていた。とてもよい感じで投げられていた。そして二死一、二塁になったとき登板を命じられた。1点差のゲーム、準決勝の終盤だ。ニシェクは、マウンドに到着すると捕手のポージーから(配球についての)説明を受けた」 という。