JR東日本、作業員の半数が検査マニュアル誤認 “架線トラブル”で東北新幹線など終日運休
先月、東北・北陸・上越新幹線の大宮駅近くで架線が垂れ下がり、列車が終日運休したトラブルでJR東日本は、破損した架線を引っ張る装置の検査を担当する作業員の半数が、検査マニュアルを誤認していたことを明らかにしました。 先月23日に発生した架線トラブルでは、新幹線が終日運休し、およそ12万人に影響が出ました。 JR東日本はこれまで、トラブルの原因について「重錘ロッド」と呼ばれる架線を引っ張る重りを支える棒が壊れたため、架線が垂れ下がり停電したと推定していました。 その後の第三者機関による調査で、「重錘ロッド」に本来接触しない重りの脱落を防ぐ金具が接触したことによって破損したと明らかにしました。 さらに、原因を調べる過程で、架線を引っ張る装置の検査手法に認識の誤りがあったことも明らかになりました。 重りはサビで膨張することがあるため、社内マニュアルで重りと「重錘ロッド」の隙間を測定することになっていますが、検査を担当する作業員の半数が、測定する範囲を誤認していたこともわかったということです。 JR東日本は今後、マニュアルの記載の見直しを進めるとしています。