河合優実と金子大地、映画『ナミビアの砂漠』の舞台裏を語る!
――運命に引き寄せられるように『ナミビアの砂漠』という作品をこの世に生み出した3人。企画が動き出してから、自然と同じ気持ちを共有していたという。 河合 撮影中は、この作品がカンヌ(国際映画祭)に行けるとは思っていませんでした。でも、心のどこかで見てろよ、これは絶対面白くなるから、と思っていました。誰かに否定されているわけでもないのに、私たちは妥協しないで、絶対ヤバいものを作るから、みたいな気持ちがずっとあったんですよね。山中さんの映画を観て、観客の皆さんにびっくりしてほしいし、楽しんでもらいたい。いい映画を作り出せて本当によかったです。 金子 僕にとっても、大切な一作です。山中さんと出会えて、河合さんと一緒に芝居ができて恵まれていると思います。僕も撮影中、これは大きな作品になると思っていました。僕は、心の中で思っていた河合さんとは逆で、シーンごとに「これはヤバい!」とか「とんでもないことになってるぞ」って声に出しちゃっていたんですけどね(笑)。 河合 (笑)。金子さんの言う通り、みんながこれは面白い作品になるぞっていう共通認識を持っていたということですね。 山中 そうですね。最高のチームワークによって全部素晴らしいシーンとなりました、すごくいい映画だと思います。日本の皆さんに早く観てもらいたいです。 ◇河合優実 2000年生まれ、東京都出身。2019年に俳優デビュー。2021年に映画『由宇子の天秤』と『サマーフィルムにのって』で数多くの映画賞の新人賞を受賞。2024年に入ってからはドラマ「不適切にもほどがある!」や映画『あんのこと』、劇場アニメ『ルックバック』では声優を務める。 ◇金子大地 1996年生まれ、北海道出身。2021年に映画『猿楽町で会いましょう』で初主演を務め、TAMA映画賞最優秀新進男優賞を受賞。近年はドラマ「おっさんずラブ」や「犬神家の一族」、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」などの話題作にも多数出演している。 ◇山中瑶子 1997年生まれ、長野県出身。日本大学芸術学部映画学科に入学後、同校を休学中に映画『あみこ』(’18)を制作。同作はPFFアワード2017で観客賞を受賞し、ベルリン国際映画祭、香港国際映画祭など多数の海外映画祭でも高く評価された。その他の監督作は『魚座どうし』(’20)など。 『ナミビアの砂漠』 世の中も、人生も全部つまらない。やり場のない感情を抱いたまま毎日を生きている、21歳のカナ。優しいけど退屈なホンダから自信家で刺激的なハヤシに乗り換えて、新しい生活を始めてみたが、次第にカナは自分自身に追い詰められていく。もがき、ぶつかり、彼女は自分の居場所を見つけることができるのだろうか……? 配給:ハピネットファントム・スタジオ 9月6日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー ©2024『ナミビアの砂漠』製作委員会 SOURCE:SPUR 2024年10月号「河合優実と金子大地が織りなすアナザーストーリー 東京を生きる、若者の肖像」 photography: Wakaba Noda 〈TRON〉 styling: Eri Takayama (Yuumi Kawai), DEMI DEMU (Daichi Kaneko) hair & make-up: Yuko Aika 〈W〉(Yuumi Kawai), Taro Yoshida 〈W〉(Daichi Kaneko) interview & text: Miku Sugishima