貴景勝に言及なし 豊昇龍には異例の苦言…横審委員長も呆れた相撲ファン期待を裏切った”ヒール”たち
果たして来年はどうなるのか。元相撲協会外部委員で漫画家のやくみつる氏は、次のように分析する。まず、貴景勝に関しては、 「貴景勝は、よく『横綱』という言葉を口にしますが、あれば自分に発破をかけるために言っているだけで、世間が『貴景勝が横綱に』なんてことは誰も思ってないわけです。 そもそも期待するほどの実力もないことが九州場所で露呈しました。首の状態も良くないし、昔の相撲ができない。優勝はそこそこするでしょうが、大関のままで終わるでしょうね」 と、ツレない。では、豊昇龍に関してはどうか。 「柔軟性やバネを生かした相撲をすれば良いのですが、投げにこだわる相撲をしているのでまだまだ危なっかしい。怪我の心配が常に付きまといます。しかも、ここへきておじさん(朝青龍)の轍を踏みかねないような、“ヒール”というよりは性格の良くない部分が出てきた。そのうち、親方のコントロール下から離れていくぞというのが見えてしまった。 今の彼は、どういうわけか『自分のタイミングで立つ』ってことに執着しています。これは明らかに白鵬の影響でしょうね。いずれにしろ、今の貴景勝と豊昇龍では横綱挑戦は無理な話。“ヒール”としても力不足と言わざるを得ませんね」 と手厳しい。そうなると、令和6年を引っ張る力士は一体、誰なのかということになるが、 「一番期待が持てるのは琴ノ若です。重み、立ち、技術的な器用さから言っても、霧島よりも琴の若の方が上じゃないかと思います。私は令和6年後半には綱取りのところまで行くのではないかと。そこに期待して相撲を見れば、盛り上がると思います」 そしてもう1人、2場所連続で優勝を争った若手のホープ、熱海富士だ。 「来年1月の初場所で初めて上位陣総当たりの番付になるでしょうから、そこで初めてちゃんと実力が見極められるでしょう。九州場所の霧島戦では技術力のなさを露呈しました。案外、緊張しいだということもわかった。 やっぱりまだまだ若い。ただ、あれだけ足が長いのに常に前傾姿勢で、決して腰が伸びたようにはならない。あれはすごいです。もう伸び代しかありません」 この2人が化けたら、貴景勝、豊昇龍を飛び越して、長らく続いた戦国時代を平定できるかもしれない。そんな期待を持って来場所を待ちたい。
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