「光る君へ」藤原頼忠の声が小さい理由 橋爪淳、解釈明かす
「飾り物の太政大臣でおることは恥をさらしているようなもの。もはやこれまでと心を決めた」と引退の意志を告げる頼忠。しかし、「摂政家がすべてを意のままにしようとしている」と危機感を募らせていた公任は「父上がおられなくなればわたしの立場はますます弱くなってしまいます」と訴える。そんな公任に、頼忠は「頼んだぞ」と一言。摂政家では道兼(玉置玲央)の懐に入っておくべしと、身の振り方も伝授する。
橋爪は「頼んだぞ」に込めた頼忠の思いを「私が太政大臣をやめるということは自分の死というものもどこかで実感しているので、私が死んだあといつまでも私のことを頼りにしているようではダメだぞ、もうちょっと強くなりなさいっていうことをちょっと言いたかった」と解釈。さらに、「おそらく彼も私の子供なので、今は若くていい男だし、道を上り詰めていこうとしているし、今まで来たんではあるんだけれども、これはね公任さん(町田啓太さん)が言ったんだけど、“今のおやじの姿を見てまた別の自分が歩む道があるんじゃないか”って彼は言ったんですよ。それは今のシーンをやっていてなんか気づいたって言うんですよ。(それは)すごいねっていう話になって」と本シーンでの町田の“閃き”に感銘を受けたことを明かした。(編集部・石井百合子)