SNSで「高額当選金」とウソ、男女29人を組織的詐欺容疑で逮捕…被害者3700人で70億円か
高額の当選金が受け取れるなどとうそのメッセージをSNSで送り、手続きの費用名目で女性4人から約840万円を詐取したとして、宮城県警は6日、詐欺グループ幹部で無職大橋和之容疑者(35)(仙台市青葉区木町通)ら男女29人を組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)容疑で逮捕したと発表した。県警は少なくとも全国の約3700人から約70億円をだまし取ったとみている。
ほかに逮捕されたのは、同市青葉区堤町、アルバイト須川義巳容疑者(40)、同区北山、無職木村健太容疑者(32)と、20~40歳の男女26人。逮捕は9月25日~11月6日。大橋容疑者がグループのリーダー格で、須川、木村両容疑者も幹部だった。
発表によると、29人は共謀して今年4月23日~6月10日、長野、静岡、栃木などに住む40~70歳代の女性4人に、「77億円を11人にプレゼントするキャンペーンに当選した」「手続き費用を支払えば7億円が受け取れる」などとうそのメッセージを送り、現金など計約840万円をだまし取った疑い。
大橋容疑者らは無料の求人情報誌で、「メールオペレーター」を募集。応募者を同市青葉区のマンションやビルに集め、メッセージを不特定多数に送る「打ち子」をさせていた。須川、木村両容疑者は面接のほか、メッセージのやり取りを指示していたという。
大橋容疑者は2019年に仙台市に移り住み、20年1月から市内を転々としながら詐欺を続けていたという。県警は「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」とみて実態解明を進める。