10代の子どもは「ステマ商品」に騙されやすい?過激化する若者の美意識と親が心得ておきたい対処法
年頃の娘・息子がいるという親であれば「まさにうちの子のこと!」と思い当たるかもしれないが、現代のトゥイーン(8~12歳の子ども)やティーン(13~19歳)たちは、インスタグラムやTikTokをはじめとするSNSの影響で、かつてないほど美容に時間と労力をかける傾向にある。 【写真】親のメンタルヘルス問題が急増中...!子育てで頻繁に起こりえる「燃え尽き症候群」について 「肌のケア方法や化粧について学ぶこと自体は、なんら無害のように思います。ですが、子どもが自分のボディや肌を評価することに、あまりに夢中になりすぎていることには、少々疑問があります」と、クーパー大学ヘルスケア行動医学博士研究員サラ・ナセルスキー博士は言う。 思春期科シニアディレクターのソニア・ロドリゲスも、子どもが自分の外見を気にしたり、製品を次々と試し、流行に乗り遅れたくないという気持ちになるのは自然な成長過程の一部だと言う。だが、単なる興味が強迫観念になり、自己肯定感に問題が出てきたら心配だ。
子どもが「高級コスメ」を欲しがった時はどうするのが正解?
好奇心は素晴らしいこと。それを子どもにとって前向きな経験になるようにするには、いくつか方法がある。まずは、子どもが欲しいと話す製品について紹介したTikTokを一緒に見てみよう。高価なコスメを買ってほしいと求める子どもの訴えをただ否定するのではなく、なぜその製品が子どもにとって重要なのかを理解する機会にしてほしい。 「一緒に動画を見て、『なぜこれがいい商品だと思うのか』『友達が使っているのだとしても、あなたの肌にこれが本当に必要か考えてみて。友達とあなたとは別物なのよ』など、否定ではなく意見を伝え、子どもと一緒に議論する時間にしてみましょう」とロドリゲスは言う。 そしてそのあと、インフルエンサーやマーケティングについての真実を一通り説明する。子どもたちは、インフルエンサーの仕事が製品を売ることであり、その製品の多くがかなり年上の視聴者向けであることに気づいていないかもしれない、とナセルスキー氏は言う。インフルエンサーは商品を売るために美肌加工を使っているかもしれないし、他の製品を使ったり、高価なプロのスキンケアを受けたりしているかもしれないと指摘しよう。 そして最後に、美容製品の買い物へ、一緒に連れて行ってあげること。若者たちのSNSブームには利点もあり、若いうちからスキンケアの習慣や正しいヘルスケアの知識を持つことは、なんら悪いことではない。「早めにスキンケアを始め、クレンジングと保湿を定期的に行うことを学ぶのは素晴らしいことです。特に、ホルモンバランスの変化がニキビを誘発する可能性がある年齢に差し掛かっているお子さんなら、なおさら」と公認皮膚科医のブルック・ジェフィー医師は言う。 でも、大事なことはとにかくシンプルに。「スキンケアでいうならば、子どもたちに必要なのは、洗顔料、保湿剤、日焼け止めで十分。日常生活ではSPF30以上、ビーチならSPF50以上が望ましいでしょう。一緒に買い物をするときは、敏感肌用と書かれた無香料の製品を探してくださいね。ラベルに記載されている成分は少ないほどいいし、成分が多ければ多いほど、意味もなくアレルゲンを肌につけていることになります」とジェフィ医師は続けた。