現役時代に「年収1000万円」でも、老後は年金だけだと「生活苦」に!? 実際の手取り額についても解説
会社員の場合は、一般的に年収が多いと受け取る年金額も多くなるとされています。そうであれば年収が1000万円の会社員は年金額も多くなるはずです。 それでは実際の年金額はいくらになるのでしょうか? また、年金も税金や健康保険料を引かれるので手取りでいくら受け取れるのかも気になるところです。 そこで本記事では、年収1000万円の会社員(単身者)が年金をいくら受け取れるのかについて解説していきます。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
年収1000万円の会社員の年金額
公的年金は、納めた保険料と期間によって金額が決まります。また、会社員が受け取れる公的年金は老齢基礎年金と老齢厚生年金です。ここでは20歳から60歳まで働いた東京都在住の会社員で、これまでの収入を平均した年収は1000万円だと想定して計算していきます。 ■老齢基礎年金 老齢基礎年金は、受給資格期間が10年以上あれば誰もが受け取れる年金です。受給資格期間は、保険料を納めた期間と保険料を免除された期間を合算して計算します。満額受け取れる場合は年間で79万5000円です。 ■老齢厚生年金 老齢厚生年金は、老齢基礎年金を受け取れる人が厚生年金保険料を納めていた場合に受け取れる年金です。老齢厚生年金は報酬比例部分、加給年金、経過的加算の合計額となっています。ここでは簡略して報酬比例部分のみと考えて計算します。 報酬比例部分は「平均標準報酬額×5.481÷1000×平成15年4月以降の厚生年金保険加入期間の月数」の計算式で求めることができます(平成15年4月以降に厚生年金保険に加入している場合)。平均標準報酬額については年収を12ヶ月で割った金額を等級に合わせます。 事例のように年収が1000万円の場合を計算式にあてはめると、「65万円×5.481÷1000×480月(勤続年数40年の場合)」です。報酬比例部分は年額で170万72円となります。この金額が厚生年金保険の年金額です。 ■年金額は約250万円 老齢基礎年金が79万5000円、老齢厚生年金が171万72円なので、合計額は250万5072円です。月額に換算すると20万8756円を受け取れます。しかし、この年金額から税金や健康保険料が引かれてしまうので注意が必要です。