国連参加目指す台湾 総会期間中、代表権巡る誤解の解消など呼びかけへ
(台北中央社)第79回国連総会が10日(現地時間)に米ニューヨークで開幕する。外交部(外務省)は期間中、台湾の国連参加実現に向けて、中国が国連システムで台湾を代表する権利はないことなどを理解するよう、国際社会に訴える。 外交部が3日に会見を開いた。同部の田中光(でんちゅうこう)政務次長は、今年の総会期間に訴えるポイントは三つあると説明。一つ目は1971年の国連総会で採択された、国連における中華人民共和国の中国代表権を認める「アルバニア決議」が恣意(しい)的に解釈され、台湾海峡の現状やインド太平洋地域の平和と安定にすでに重大な脅威を与えていることについて、国連が直視して積極的な行動を取るべきであることだと述べた。 二つ目は、アルバニア決議は台湾の国連システムへの意義ある参加を妨げるものではなく、台湾が持続可能な開発目標(SDGs)の実現に貢献しやすくなるよう、国連は台湾の参加を受け入れる適当な方法を探すべきだとした。三つ目は、国連事務局は中立を厳守し、アルバニア決議の誤った引用をやめ、台湾の人々やメディアから国連の訪問、会議やイベントへの出席や取材などの権利を奪うことをやめるべきであることだと話した。 田氏は、台湾は過去8年にわたって堅実な手段を通じて、台湾を支持する国際社会の大きな声を獲得してきたと言及。今年も外交関係を結ぶ国々の国連大使に対し、グテレス国連事務総長への連名での書簡提出や、国連総会一般討論演説での台湾への支持表明を要請すると語った。 一般討論演説は24日から30日まで行われる。 (楊堯茹/編集:田中宏樹)