諫早湾干拓の非開門前提の農相談話「有明海再生へ賛同せざるを得ない」…佐賀県有明海漁協組合長
佐賀県有明海漁協は28日、佐賀市内で通常総代会を開き、国営諫早湾干拓事業(長崎県)を巡り、潮受け堤防の非開門を前提に有明海再生を目指すとした農林水産相談話について、西久保敏組合長は「有明海再生を加速化してほしいという生産者の強い思いで、賛同せざるを得ない苦渋の決断をした」と述べた。 【写真】諫早湾干拓地の干拓地と潮受け堤防(2023年2月、長崎県諫早市で、読売機から)=桐山弘太撮影
談話は、開門を命じた確定判決を「無効」とする最高裁決定を受けて昨年3月に出され、同漁協など3県の漁協団体が受諾。今月1日には談話の趣旨などに関する説明会が開かれた。
会合後、西久保組合長は報道陣の取材に、2季連続で県産ノリが不作となった状況を踏まえ、「(ノリが)例年通り取れていたら、こういう流れにはなっていない。国や県と協議の調整を行っていく」と話した。
この日の総代会では、ノリの販売枚数・販売額の日本一奪還などを目指す今年度の事業計画を承認するなどした。