<春に挑む・’23センバツ海星>選手紹介/4 /長崎
◇強気で粘る救援エース 高野颯波(そな)投手=2年 最速138キロの直球にカットボールなどを織り交ぜた強気の投球が持ち味。2022年秋の九州地区大会はいずれも1点差の接戦だった全3試合で救援し、センバツ出場に貢献した。ピンチで燃える性格で「一球一球に気持ちを込めて粘れる」投球が長所だ。 冬には、壱岐商で投手だった父満さん(52)から教わったフォームを基礎に、コーチの意見も取り入れて投球フォームを調整。「球を放す時にだけ力を入れる」という感覚を身につけ、直球の球速が4キロ上がった。 168センチ、60キロと投手としては小柄だが、「小回りが利く体を生かしてチームに勝ちを持ってくる」と話す。 ◇緊張ほぐす父の助言 加茂恵投手=1年 1年生ながら181センチ、77キロと体格に恵まれた右腕。直球は最速131キロだが球威があり、直球と変化球を低めに集め、打たせて取る。2022年秋の県大会では、3回戦の鹿町工戦で中継ぎとして登板した。 マウンドでは、緊張して制球が乱れないよう、父孝介さん(46)から教わった「球場では何百人に見られているが、世界には何億人もいる」という言葉を思い出し、気持ちを落ち着かせる。 試合前にはロックバンド「ONE OK ROCK」の「We are」を聞いて気持ちを高める。「センバツでは1回でもいいので投げたい。打たれても諦めない」 ◇けが乗り越え打撃強化 松尾文斗捕手=2年 野球をしていた父善徳さん(40)の影響で物心ついた頃にはバットを握り、小学1年で地元の野球クラブに入った。中学の時、変化球に対応できずに悩んでいると、善徳さんから「投手を想像しながら素振りをしてみたら」と助言をもらった。実践すると打てるようになり、以来、素振りを毎日続けている。 2022年11月、練習中に左でん部が肉離れを起こし、約2カ月練習に参加できなかった。冬場は焦りを抑えながら、自信のある打撃強化に励んできた。 波佐見中から海星に入学したのは、甲子園で活躍するため。「センバツではまずは一本、ヒットを打ちたい」と燃える。 〔長崎版〕