【新型メルセデス・ベンツEクラスを○△✕で判定】○は静粛性と走りの良さ!×は乗り心地か…?
「 新型Eクラスの△」PHEV化による荷室容量の減少が顕著に…。
新型Eクラスの△は、PHEVのこうした利点をもたらす電動化とトレードオフになっているトランク容量への影響だ。「E 200」は、540Lという文句なしの容量だが、「E 350 e」は床下に駆動用バッテリーを積むため、370Lまで減ってしまう点。そのほか、筆者と相性があまり良くないのか、最近お馴染みのシームレスドアハンドルが一度では反応せずに、何度かやり直さないとドアハンドルが展開されず乗り込めなかったこと。 また、あまりにも多機能過ぎてセンターディスプレイで使いたい機能を容易に呼び出せないことも挙げられる。最新バージョンの「MBUX」は、数年単位でアップデートされているようだが、慣れれば音声対話型インフォテイメントシステムとしては、トップクラスではあるものの、対話(発話)に慣れが必要なのは間違いなく、花粉症でマスクをしているとマイクが反応しないことも度々あった。
「 新型Eクラスの×」低速域での揺すぶられるような乗り心地はなぜ?
×は「E 200」、「E 350 e」ともに、低速域での乗り心地だ。装着タイヤを問わず、左右に揺すぶられるような乗り味で、40km/hくらい以上になると落ち着いてくるものの、ストップ&ゴーの多い街中ではこの速度域が多く、Cクラスでも感じられた。Sクラスになると、重厚感があり、よりフラットライドを享受できるため、EクラスとSクラスとの差は小さくない。 なお、装着タイヤは、両モデルともにミシュラン・eプライマシーで、「E 200」は245/40R20、「E 350 e」は245/45R19。eプライマシーを履いた他のモデルには何度も乗ったことがあるものの、低速域での渋さはあまり感じたことはなく、「MO」タイヤということもあり、メルセデスの意向が盛り込まれていることもあるのかもしれない。 そのほか、筆者は慣れてしまったが、お馴染みのステアリング右側にあるシフトレバーなども初めてメルセデス・ベンツに乗る人は、ウインカーと間違えないように注意する必要がある。シームレスドアハンドル、「MBUX」と機能が多彩過ぎて、階層も深くなりがちなセンターディスプレイなど、ユーザーインターフェイス全般に慣れが必要なのも惜しい点だ。
塚田 勝弘