『ドラゴンボール Sparking! ZERO』インタビュー。アクションが苦手、得意な人の両方が楽しめることを目指した自由なデザイン。キャラの衣装変更・アクセサリによる見た目カスタマイズもあり
バンダイナムコエンターテインメントより2024年10月10日(PC版は10月11日)に発売されるアクションゲーム『ドラゴンボール Sparking! ZERO』。対応ハードはプレイステーション5、Xbox Series X|S、PC(Steam)。本作は『ドラゴンボール』を題材にしたゲームの中でも、根強い人気を誇る『Sparking!』シリーズ最新作だ。 【記事の画像(5枚)を見る】 本記事ではメディア体験会で実施された、古谷 純プロデューサーへのメディア合同インタビューの模様をお届けしよう。 古谷 純(フルタニ ジュン): 『ドラゴンボール Sparking! ZERO』メインプロデューサー(文中は古谷) ――『ドラゴンボール』を題材にしたゲームが多く存在する中で、『ドラゴンボール Sparking! ZERO』ならではの魅力を教えてください。 古谷 : 『ドラゴンボール Sparking! ZERO』は、3D対戦アクションゲームです。悟空やベジータなどのように、原作にあったような舞空術を絡めた接近戦や瞬間移動でいきなり背後に回り込んだり、“かめはめ波”による遠距離攻撃など、多数のアクションをくり出せます。シンプルに3D対戦アクションゲームとして気持ちよく楽しめるようになっていることが魅力だと思います。 また、『ドラゴンボール』のキャラクターたちは超人的なパワーを持っています。その力を体感しながら遊べるように、演出にも力を入れています。たとえば気を溜め切った場合には、天気が暗くなったり、必殺技でステージ自体を壊しながら闘ったりします。一般的なアクションゲームでは味わえないような超パワーを感じてほしいです。そういった意味では、『ドラゴンボール』は知らなくても、アクションゲームや対戦ゲームが好きな人にも受け入れてもらえると思っています。 ――“エピソードバトル”ではベジータ(大猿)がとても強い印象を受けました。 古谷 :エピソードバトルでは、主人公となるキャラクターの追体験を楽しんでいただきたいという狙いがあります。そのため、性能的な強さもエピソードバトル用に調整しています。悟空が戦ったベジータは、それほどまでに強かったといった部分も味わってもらいたくて、大猿のベジータも強くしています。 原作同様に強敵と闘う場面は多いですが、異なる展開になることもあります。たとえば強敵を素早く倒すとします。すると、本来修業を経てつぎの闘いに挑むところ、異なる形でさらに強敵となった相手が登場するかもしれません。 分岐はいくつか存在するので、そこはぜひ発売を楽しみにお待ちください。 ――“カスタムバトル”は制作したバトルをアップロードし、ほかのプレイヤーに遊んでもらえますが、遊んでもらったことでの報酬などはありますか? 古谷 :プレイ回数などは累計され、ランキングにもなります。人気などは確認できると思いますが、ゲーム内通貨やアイテム類が手に入ることはありません。 ――“カスタムバトル”では、闘わないキャラクターも会話シーンなどに登場させられるんですよね? 古谷 :はい、ブルマやチチ、デンデなど、闘わないキャラクターたちも登場させられます。 ――ユーザー体験会も開催されましたが、プレイヤーからの反応はいかがでしたか? 古谷 :実際に試遊された方々からは大きな反響をいただきました。とくに 『Sparking!』シリーズファンの方々からは多くの意見をいただいていまして、「○○がやりにくい」などの意見はあるので、今後も操作まわりなどの調整はしていきたいです。 ほかにはシリーズ作品としては約17年ぶりの発売となり、当時遊んでいたけれども、操作方法を忘れてしまっている人も少なくありませんでした。本作では新しい操作が加わったことなども鑑みて、本作に最適と考えているボタン配置にしたスタンダード設定のほか、当時の操作方法に近い形で遊べる“クラシック”設定を用意しています。実際に約17年前に遊んでいたプレイヤーからも「こんな感じのゲームだったよね」と、喜んでいただけました。 ――少年時代の悟空が空中移動時に筋斗雲に乗っているといった、特殊な要素がありました。そういった特殊な演出になっているキャラクターはほかにもいるのでしょうか。 古谷 :はい。相手に一気に近づける"ドラゴンラッシュ"は、キャラクターそれぞれポーズが違ったりします。たとえばアルティメット悟飯は 、じつは原作にあったそのときのポーズをとるようになっています。ゴジータの超サイヤ人4ならば、腕を組みながら相手に飛んでいきますし、そういったキャラクターらしい演出は、本作の魅力のひとつです。 ――原作で闘うシーンが少なかったキャラクターは、技をどう作っているのでしょうか? 古谷 :実際に原作での技が少ないキャラクターもいますが、技は集英社さんや東映アニメーションさんに監修していただいているので、キャラクターらしい技に仕上がっていると思います。 ――プレイアブルキャラクターが180体以上と非常に多いです。どのように登場キャラクターを選んでいったのでしょうか。 古谷 :前作の段階で160体以上のキャラクターが存在し、キャラクターの多さというのは“ごっこ遊び”の幅の広さだと思っています。当時からも悟空だけでも前期・中期・後期のようにバリエーションが多数あり「この場面の悟空で、こういうことがしたい」みたいな遊びを、プレイヤーの皆さんに楽しんでいただいていました。 我々としてはそこを大事にしたくて、本作でもそれくらいの数は登場させようと、幅広いキャラクター数を用意しました。ですから、シリーズファンならばなじみのある細かいキャラクターはもちろん使えるようにしたかったです。加えて、前作にはいなかった『ドラゴンボール超』などから登場したメンバーもいます。基本はメインに活躍したキャラクターを中心に実装させていただいています。 ――キャラクターを使っていると熟練度のようなものが上がりましたが、どのようなシステムですか? 古谷 :キャラクターごとに7段階あり、たくさん使えば上がっていきます。プレイヤーがどのキャラクターをやり込んでいるのか、確認できるシステムです。使用回数に応じて、プレイヤーカードに装着できる称号も手に入ります。 ――『ドラゴンボール』らしい闘いをアクションに落とし込む際に、苦労された点はありますか? 古谷 :過去作を遊んでいたプレイヤーの方々から「アクションが難しい」といった意見が少なからず出ていました。今回は幅広い層に遊んでもらいたいですし、遊んでいただけるタイトルだと思っていますので、そういった方々にも遊びやすいようにしたい狙いがありました。 一方で、アクションが得意な方や、やり込まれていた人にとっては、使いこなせば自由なアクションをくり出せる操作が本作の特徴でもあります。両方のプレイヤーに満足いただくために、まずアシスト機能を追加し、連打するだけでもコンボを叩き込めるような、手軽に気持ちいいアクションを味わえるようになっています。 ではアシストを使えばそれだけで勝てるかというと、そうではありません。本シリーズのバトルは、カウンターアクションによるタイミングの駆け引きが重要です。上級者になればなるほど、そのタイミングをズラしたりして、対応していきます。アシストだけでは闘いかたが単調になるので、上級者ならばアシストを使う相手に有利な状況を作りやすいでしょう。 アクションが苦手な人にはアシストで手軽な爽快感を味わっていただきつつ、キャラクターを使いこなせる人たちには自分の手で爽快な闘いを自由に味わっていただけるように、両立できたと思っています。 ――コスチュームのほかに、アクセサリといった装備欄がありました。見た目のカスタマイズアイテムですか? 古谷 :アイテムの数としてはかなり少ないのですが、たとえばスカウターや天使の輪など、見た目を変更できるアイテムになっています。 また、アクセサリアイテムはすべてのキャラクターに装備できるかというとそうではなく、原作でスカウターを付けたことがあるキャラクターだけが装着できるというように制限があります。また、装備される場所は固定です。ほかには、たとえば悟空は亀仙人のサングラスを付けることもできます。 ――“神龍召喚”ではドラゴンボールを集めて、何かしらの願いごとができると思います。ドラゴンボールはどのようにして集めるのでしょうか。 古谷 :ゲーム内のミッションを達成すると手に入るものと、バトルをこなしていくとランダムで手に入るものがあります。それぞれのドラゴンボール7個を集めると、神龍たちにお願いできるようになります。願いごとは、神龍、ポルンガ、超神龍ごとに内容が変わりますが詳細については、ぜひプレイして確認していただきたいです。