日経平均は小幅に3日続伸、小売関連が堅調 円安も支え
Hiroko Hamada [東京 4日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比27円53銭高の3万9276円39銭と、小幅に3日続伸して取引を終えた。指数寄与度の大きい銘柄の一角や小売関連が堅調だった。ドル/円が円安方向に振れたことも支援材料となった。ただ、新規の材料が少ない上、前日までの上昇の反動もあり、積極的に上値を追う動きはみられなかった。 日経平均は前営業日比105円高と底堅く始まり、一時168円高の3万9417円08銭まで上昇。その後は前日までの上昇の反動で戻り待ちの売りが出て、マイナス圏に沈んだ。売りが一巡した後は小動きとなったが、後場に再びプラス圏に浮上。ドルが150円台を回復するなど為替が円安方向に振れ、株式相場を支えた。大引けにかけては小幅高でもみ合った。 物色動向としては、小売関連が堅調だった。小売企業の月次売上統計はしっかりした内容が相次ぎ、「セクター全体に買いが広がっている」(国内証券・ストラテジスト)との声が聞かれた。一部で日銀が12月会合での追加利上げを見送る可能性があると報じられ、銀行株は軟調だった。 市場では「日経平均は底堅いものの、トランプ次期米政権での政策動向の不透明感が重しとなり、積極的に上値を追っていける環境ではなさそうだ」(T&Dアセットマネジメントのチーフ・ストラテジスト兼ファンドマネージャー・浪岡宏氏)との指摘があった。相場を押し上げるようなけん引役が少なく、次のテーマを模索している状態だという。 韓国情勢を巡っては「現時点では為替も落ち着いており、韓国国内の問題と捉えられているようだ」(浪岡氏)として、日本株への影響は限定的だった。 TOPIXは0.47%安の2740.60ポイントで取引を終了。プライム市場指数は0.47%安の1410.45ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は4兆2927億2400万円だった。東証33業種では、小売、その他製品、石油・石炭製品など9業種が値上がり。銀行、電気・ガス、金属製品など24業種は値下がりした。 新興株式市場は、東証グロース市場250指数が1.34%安の638.08ポイントと反落した。 きょうグロース市場に新規上場したTMHは公開価格を41.86%上回る2128円で初値を付け、2208円まで上昇。2002円で取引を終えた。 個別では、ファーストリテイリングが2%超高。前日に11月の売上高を公表した良品計画は7%高。三越伊勢丹ホールディングス、J.フロント リテイリングなど百貨店株も堅調だった。 りそなホールディングス、T&Dホールディングスはそれぞれ4%超安で軟調。主力のトヨタ自動車は小幅安だった。 プライム市場の騰落数は、値上がり326銘柄(19%)に対し、値下がりが1280銘柄(77%)、変わらずが38銘柄(2%)だった。 終値 前日比 寄り付き 安値/高値 日経平均 39276.39 +27.53 39354.00 39,062.03─ 39,417.08 TOPIX 2740.60 -12.98 2755.80 2,735.39─2 ,760.64 プライム市場指数 1410.45 -6.70 1418.10 1,407.79─1 ,420.67 スタンダード市場指数 1236.40 -5.81 1242.68 1,234.78─1 ,242.68 グロース市場指数 816.20 -10.08 824.08 814.75─824 .08 グロース250指数 638.08 -8.67 644.84 636.74─644 .84 東証出来高(万株) 189737 東証売買代金(億円 42927.24 )