怒涛の殺意と変なギャグが待っている伝統的ローグライク・ワンダーランド!『変愚蛮怒』【げむすぱローグライク/ローグライト部】
また、アイテム名の先頭に「★」または「☆」のついた「ユニークアイテム」も、ダンジョン内の探索や店でごく稀に見つかることがあります。これらはエゴアイテムよりもはるかに強力な性能を誇ることが多く、手に入れたら冒険の難易度ががらりと変わることが多いでしょう。
なお、本作ではキャラクターデータ画面で現在プレイヤーが装備やプレイヤー自身の能力として得ている耐性や能力の一覧を確認することができます。本作における属性耐性は超重要(ダメージが1/3になったり、攻撃に付随する状態異常を防げたり)で、これらの耐性を得るためにどのように装備品をコーディネートするか……を指して本ゲームを「耐性パズル」と呼んだりします。
この辺りの耐性に少しでも漏れが出ると上級クエストの達成や、鉄獄の深層に潜っていくのは著しく困難になるので、いかに有用な装備アイテムを集めていくかは重要です。
しかしながら筆者は本作のプレイが久しぶりであったこともあり、エゴ付きマンゴーシュを入手して「戦士なら二刀流行けるか!?」と思ってフレイルとマンゴーシュの二刀流を試したところ、攻撃がろくに当たらず、そこに敵の召喚を重ねられて囲まれボコられあっさりと死を迎えてしまいました。はい、このゲームは死ぬときは本当にあっさりと死にます。
しかしながら本作は基本的にキャラクターの死因がはっきりとしており(今回の冒険ならうかつに二刀流を試してろくに戦えなかったことが敗因)、死因に対しあらかじめ対策ができることが多いです。故に、プレイヤーの失敗経験をいくつも積み重ねて、危険を乗り越えていくのが本作の醍醐味です。
こうした「プレイヤーの成長要素」は、まさしく「伝統的ローグライク」の特徴といえるでしょう。日本で「ローグライク」として語られる『トルネコの大冒険』『風来のシレン』と、本作のプレイ感覚が全く違うのは確かなのですが(『トルネコ』や『シレン』は後戻りができないがこちらは自由に各地のダンジョンを往復・探索できる、あえて例えると『ディアブロ』系のハック&スラッシュゲームに近いプレイ感覚)、「プレイヤー自身が経験を経て成長する」というゲームプレイはどちらも同じです。
「今更テキスト表示のローグライク?」と思われるかもしれませんが、それでも筆者は皆さまにこのゲームをプレイして頂きたいのです。初見の死亡率の高さとハードルの高さは否めませんが、それを乗り越えれば怒涛の殺意と、変なギャグが多数盛り込まれた、『変愚蛮怒』独自の世界に引き込まれること間違いなしですから。
Game*Spark ずんこ。
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