公務員の「平均年金月額」とは?大企業の役員クラスより高いの?
年金の支給額が多いといわれる公務員ですが、実際のところ、どれくらいの額をもらえるのでしょうか。大企業の役員クラスと比較した場合、多いのか少ないのか、気になる方もいるはずです。 そこで、公務員の平均年金月額を、大企業の役員クラスと比較してみました。 ▼「公務員は安定している」って本当? 定年退職の割合や退職金の平均額を教えて!
公務員の年金額はどれくらい?
公務員の例として、国家公務員の年金額について見ていきましょう。国家公務員の年金制度は、主に退職等年金給付と厚生年金との2つになります。 まずは、そのうち公務員特有の、退職等年金給付を確認していきましょう。下記の条件で試算していきます。 ・現役時代の平均的な給与は月額40万5000円 ・働いていたのは20歳から60歳の40年間(平成27年10月以降) ・年金の受給開始年齢は65歳から ・全期間の基準利率が0.02% ・有期退職年金の受取期間は20年を選択 国家公務員共済組合連合会によると、受け取る年金額は月額1万5058円となります。さらに、国家公務員には厚生年金も支給されます。厚生年金については、先の平均的なモデルケースを基に、下記のように設定します。 ・1980年4月1日生まれ ・年収486万円で20歳から60歳まで就業 厚生労働省の公的年金シミュレーターを基に試算すると、受け取る厚生年金額は年間184万円で、受け取る年金額の合計額はおよそ202万円となります。月額換算すると、約16万8333円です。
大企業の役員クラスの受け取る年金額は?
WEB労政時報によれば、大企業の役員クラスの年収は、おおよそ2000万円だと想定されます。しかし、役員クラスの平均年齢は、おおよそ60歳でほぼ定年後です。 そのため、いくら年収が高くとも、そのような高年収で厚生年金に加入しているのはごく短期間でしょう。そこで、役員クラスの受け取る年金は、仮に下記のような条件で計算してみます。 ・1980年4月1日生まれ ・年収990万円で20歳から60歳まで就業 同じく厚生労働省の公的年金シミュレーターを基に試算すると、受け取る年金額は年間277万円です。月額換算すると、約23万833円です。