松重豊「劇映画 孤独のグルメ」ひっさげ韓国へ!作品の思い、キャスティング秘話語る 釜山国際映画祭
韓国の釜山(プサン)で2日、第29回「釜山国際映画祭」が開幕し、俳優の松重豊(61)が参加した。3日に行われたオープントークで、自身が映画脚本・監督・出演の3役を務めた「劇映画 孤独のグルメ」について語った。同作は、オープンシネマ部門に正式出品された。 【写真】「劇映画 孤独のグルメ」に出演した韓国の名優ユ・ジェミョン 漫画原作であるテレビ東京系ドラマ「孤独のグルメ」は、2021年1月に放送がスタート。以降、シーズン10に加えて番外編まで制作されるほどの人気作品。劇場版では、主演の井之頭五郎役の松重豊がメガホンを取るとあって、韓国でも注目の的となっている。 劇場版では、旧友の娘・松尾千秋(杏)の連絡を受けてパリに到着した五郎が、千秋の祖父・松尾一郎(塩見三省)から「子どもの頃に飲んだスープをもう一度味わいたい」という依頼を受け、そのスープのレシピ探しを描く。スープの成分がわからなかった五郎は、一郎の故郷である五島へ行ったり、海で漂流したり、韓国にたどり着くなど、予想外の冒険をすることになる。 松重監督は「ちょうど1年前に、この作品の撮影をしていて釜山ロケに来たところ、この映画祭で飛行機が満席でして、ソウルを経由するという苦汁をなめた。しかし、今年はこうしてはれて『釜山国際映画祭』という檜舞台に来られて、レッドカーペットを歩くことができて光栄」と笑顔を見せた。 また「僕が生まれ育った福岡県と釜山は、地理的にも近く、同じ食材を使うという、懐かしさと興味深さが共存する、思い出深い場所」「実際、大人になって韓国に来てみると、釜山は魚を食材として使う点では日本と同じで、気候も野菜も似ているが、味の出し方が違う、でもおいしい、海を渡るとこんなにも違うのかと、衝撃を受けた」と明かした。 ドラマシリーズ同様、劇場版にもさまざまな種類の食事が登場する。「韓国と日本のスープの違いを調べてみた。海の町をいろいろ見て、映画のモチーフとして明太子ヘジャングクがいいんじゃないかと思った。シナリオの時から韓国食材を食べたのは、僕にとっても冒険だった」と回想した。 「劇映画 孤独のグルメ」には、ドラマ「梨泰院クラス」の敵役で知られる韓国俳優のユ・ジェミョンが出演する。キャスティング理由について聞かれると「(映画は)韓国を中心に撮りたいと思い、韓国の俳優を探していた」「さまざまな韓国作品の中で、映画『声もなく』を見て、ユ・ジェミョンが好きになった。引き受けてくれて本当にうれしい」と満足感を示した。 韓国での本公開は、2025年3月を予定しているという。 (よろず~ニュース・椎 美雪)
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