中華圏から逆輸入!女優・中西悠綺が目指す「ショートドラマの女王」 19歳で中国進出を決意した理由
中華圏で活躍する日本人女優で歌手の中西悠綺(27)が異色の道を歩み、日本でも花開こうとしている。日本で女優として活動していた2017年に唯一無二の道を求めて台湾・中国へと渡り、「中国製作映画で主演を務めた初の日本人女優」として注目を集めた。国内外で活躍の幅を広げる中西がこのほど、よろず~ニュースのインタビューに応じ、中国に目を向けた理由や、拠点を日本に移した今見据えるものを明かした。 【写真】初々しい!アイドルデビューした13歳の中西悠綺 ◇ ◇ 元アイドルの女優であり、歌手としても活動。台湾で語学、香港でカンフー、北京で演劇を学び、中華圏SNS総フォロワーは60万人に達した。中西は「何者なんだろうという経歴ですよね…(笑)」と笑った。「誰も成し遂げていないことを成し遂げたい気持ちがすごく強かったというのはありましたね」と中国に目を向けた7年前を振り返った。 幼少期から夢は女優になることだった。2010年、13歳でアイドルグループ「Tokyo Cheer② Party」のメンバーとしてデビュー。「13歳から18歳までアイドルグループで活動していたんですけど、アイドルグループでデビューしたのも女優になるきっかけになればと思って」と見据える先には女優業があった。15年にアイドルを卒業し、本格的に女優活動を始めた。しかし「芸能界はかわいくて、きれいで、才能がある子たちばかり。このままでは埋もれてしまうと思って、自分にしかできないこと見つけないと」と焦燥感に駆られたという。 当時19歳の中西は「自分にしかできないこと」を模索。「中華圏で活躍している日本人女優があまりいらっしゃらなくて『私がそれを成し遂げたい!』と決めました」と自らの考えで日本を離れることを決意した。 異国の地ではアグレッシブに動き続けた。17年、台湾に語学留学。「ニーハオ」「シェイシェイ」しか話せない状態から3カ月で日常会話は話せるレベルに。その後「中華圏で女優として活躍するにはアクションができたほうがいい」と香港でカンフーや武術を学んだ後、北京の国立演劇大学「中央戯劇学院」に進学した。 女優としてチャンスをつかむべく「中国映画をいっぱい見て、エンドロールにある制作会社を書き出して、自分で作ったプロフィールを持って会社を回る日々を送りました」と回想。19年、中国映画「神奇旅行社(邦題:ワンダフル旅行社)」で日本人女優初の中国製作映画での主演に抜てきされ、「自分にしかできないこと」を成し遂げた。 現在は日本に拠点を置き、中華圏での仕事もこなす日々。歌手「Timeless Treasures feat.中西悠綺」として、松任谷由実の「冷たい雨」を中国語で公式カバー(10月23日配信開始)するなど活躍は多岐にわたるが、明確に見据える先がある。中西は「ショートドラマの女王になりたい」と力強く語った。 「ショートドラマ」とはスマホ視聴に特化した縦画面ドラマ。スキマ時間で視聴することを想定し1話1~3分程度、50~100話ほどで構成される。中国ではすでに主流となっており、日本でも近年市場が急成長している。24年には中国発ショートドラマ配信アプリ「TopShort」で、ドラマ「派遣雑務は社長様?!」の主演に抜てきされた。同ドラマは中国製作ながらキャストは日本人で言語も日本語。明確に日本市場に向けたドラマだ。中西は「日本でもショートドラマが主流になる時代がくるんじゃないかと思っています」と期待を寄せた。 中国進出を決意した当時「中華圏で『中西悠綺』を知ってもらえたら、いずれは日本でも注目してもらえるんじゃないか」と思い描いたという中西。その言葉通り「日本と中華圏を結ぶ作品にどんどん出演していきたい」と唯一無二の道を歩む。 ◆中西悠綺(なかにし・ゆうき)1997年2月25日生まれ、三重県出身。2010年、アイドルグループ「Tokyo Cheer② Party」第一期メンバーとしてデビュー。15年の卒業までセンター&メインボーカルを務める。17年、台湾に語学留学。その後、北京の国立演劇大学「中央戯劇学院」に進学し演技を学ぶ。中国映画「神奇旅行社(邦題:ワンダフル旅行社)」では日本人女優初の中国製作映画での主演を務める。身長158センチ。血液型B。 (よろず~ニュース・藤丸 紘生)
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