ICC、イスラエル首相に逮捕状 ガザで戦争犯罪、外交活動を制約
【ブリュッセル共同】国際刑事裁判所(ICC、オランダ・ハーグ)は21日、昨年10月からパレスチナ自治区ガザで続く戦闘を巡り、飢餓を用いた戦争犯罪と、殺人や迫害など人道に対する罪の疑いで、イスラエルのネタニヤフ首相とガラント前国防相に逮捕状を出した。日本などICC加盟124カ国・地域を訪問すれば逮捕の可能性があり、ネタニヤフ氏らの外交活動は大きく制約される。 イスラエルや後ろ盾の米国は反発した。イスラエル首相府は21日、「反ユダヤ主義の決定だ。不誠実な行動を拒否する」と主張。ロイター通信によると、米ホワイトハウスの報道担当者は「根本的に拒絶する」と述べた。イスラム組織ハマスは歓迎する声明を出した。 ICC非加盟のイスラエル、米国にはネタニヤフ氏らの身柄を拘束する義務はない。 ICCはネタニヤフ氏とガラント氏に、ハマスによるイスラエル奇襲翌日の昨年10月8日から、カーン主任検察官が逮捕状を請求した5月20日までに「刑事責任を負うと信じるに足る合理的な理由があると判断した」と説明した。