「第2回新潟国際アニメーション映画祭」長編コンペのほか多岐にわたるプログラムを紹介
■大川博賞・蕗谷虹児賞 本映画祭が設ける技術的貢献を顕彰するアワード。今年は蕗谷虹児賞は東地和生 (『アリスとテレスのまぼろし工場』美術監督)、本田雄(『君たちはどう生きるか』 作画監督)、丸尾みほ(『かがみの孤城』脚本)の3人に、大川博賞はアニメーション制作スタジオのCLAP(『映画大好きポンポさん』)にそれぞれ贈られる。 ■【世界の潮流】部門ラインアップ ●女性スタッフ映画 今年の審査委員長であるノラ・トゥーミー監督の『ブレッドウィナー』、スタッフの多くが女性の日本の『同級生』(監督:中村章子)、東西の女性スタッフの映画づくりに注目し、この2作品を上映。 ●ワーク・イン・プログレス 国境を越えていま制作中・企画中の話題作から、フランスのMaybe MoviesとIkki Filmsが現在、制作を進めている『小さなアメリ』の美術監督エディ・ノエルが登壇。自分を神だと思っている2歳半の日本生まれのベルギー人少女アメリを主人公とした手描きアニメーションで、2Dのアニメーションスタイルと美術が特徴の作品と制作過程を紹介する。 また、中国のイラストレーター・切尸紅人魔原作の漫画『海門回声』のアニメーション化プロジェクトの紹介とパイロットフィルムの上映も行う。『海門回声』はリアルな同性愛者たちの生活や心を痛快に描いた作品。 ●新しい制作方法 4万枚超を手描きしたアニメーション映画『音楽』で、世界的に注目を浴びた岩井澤健治監督が登壇し、最新プロジェクトを紹介。昨年5月に「第76回カンヌ国際映画祭」アヌシー・アニメーションショーケースで上映された『ひな』のパイロット・フィルムも上映する。 フランスで制作された『ニッツ・アイランド』(23年)も上映。 『ニッツ・アイランド』は、映画スタッフがサバイバルオンラインゲーム『DayZ』の仮想空間を通じてさまざまなユーザーたちにロングインタビューを敢行し、プレイをする理由を語るその様子をゲーム映像のままドキュメンタリーとした意欲作。これは新たなアニメーション映画なのか、それとも全く別のものなのか。アニメーション映画祭の場にて、それを問う。 Loundraw監督の『サマーゴースト』(21年)も上映される。 ●コマ撮り 長年、愛されてきたコマ撮りのなかで、これまでの概念を超えたダイナミックな表現の意欲作として、堀貴秀監督による『JUNK HEAD』(17年)とアメリカのディーン・フライシャー・キャンプ監督による『マルセル 靴をはいた小さな貝』(21年)を上映。 ●アジアから世界へ 『駒田蒸留所へようこそ』 (監督:吉原正行)、『時をかける少女』(監督:細田守)、台湾の作品『PIGSY』(監督:Li-Wei CHIU)を上映。 ●新潟から世界へ 『銀河英雄伝説 Die Neue These(8話)』(監督:多田俊介)、『劇場版 シルバニアファミリー フレアからのおくりもの』(監督:小中和哉)を上映。 ■イベント上映 ●『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(1988年、監督:富野由悠季) ●湯浅政明とアニメーションの動き 短編特集 『なんちゃってバンパイヤン』(1999年)、『夢みるキカイ』(2007年)、『キックハート』(12年)、『「アドベンチャー・タイム」 フードチェーン』(14年)、スペシャル企画として『犬王』の応援上映も。 ●『ちいさな英雄―カニとタマゴと透明人間』(2018年、監督:米林宏昌/百瀬義行/山下明彦) ●『これからのドワーフ 20周年+α』 『どーものこそだて』、『こまねこ はじめのいっぽ』、『こまねこのおるすばん』、『とう と きょう / TO & KYO』、『モリモリ島のモーグとペロル』、『リラックマとカオルさん予告編』、『リラックマと遊園地予告編』、「コジコジ万博」特別アニメ『コジコジと次郎の不毛な会話』、『ウーとワーの漂流記 ~そうなんです~』、『HIDARI』、『こまねこ かいがいりょこう予告編』、『ボトルジョージ予告編 』、『ポケモンコンシェルジュ予告編』ほか ●『GREAT PRETENDER razbliuto』(監督:鏑木ひろ) 動画配信サービス「DMM TV」にて2月23日より独占配信中。