三晃金属工業が建築板金の職人養成学校創設。技能向上、新規入職者の増加支援
三晃金属工業は、建築板金の職人養成学校「三晃クラフトアカデミー」を創設した。施工協力会社で構成する「三友会」に所属する企業の社員を対象に体系的な教育プログラムを提供。就労の減少と高齢化が進む中、技能向上と新規入職者の増加を後押しする。 第1回の今回は新規入職者を主とする初級コースを設定、13人が受講した。深谷製作所(埼玉県深谷市)をベースに基礎訓練や施工実習が可能なスペースを整え、座学と実技で構成する2週間のカリキュラムを組んだ。 受講者たちは期間中、目的や目標をもって作業に臨む重要性を体感。同社社員や三友会の熟練者らが指導の下、基本動作を繰り返すとともに実践に近い環境で仕事の流れに対する理解を深めるなどし、道具さばきや身のこなし、知識・心得を学んだ。 修了式でアカデミー長の長野光博取締役常務執行役員技術本部長は、一人ひとりの所作や振る舞いが変化していくことに手応えを示した上で「人間的な成長を伴いながら技術や技能を身に付けてもらいたい」と激励した。 同社では「初級コース」を三友会会員に対する育成支援の第一弾に位置付ける。今後は会員からのニーズを反映し、より高度な板金技能を伝承したり職長が腕を磨けるようテーマに応じたコースを検討する。アカデミーを起点に建築板金技能の魅力を発信し、手に職を付けて安心して働ける業界として入職の拡大につなげていく。