【山口県】[周南公立大]「一人の人間として」 D&I学び月間で映画上映会
バリアフリー映画上映会&トークが24日、周南市の周南公立大学で開かれ、聴覚に障害があるろう者のサーファーがサーフィンショップを開き、聴こえる人とも広くコミュニケーションをとる姿を伝えるドキュメンタリー映画「珈琲とエンピツ」を上映。自身もろう者である今村彩子監督のトークもあった。 同大学、徳山高専、周南総合支援学校、久米地区社会福祉協議会の4者が定めた「D(ダイバーシティ)&I(インクルージョン)学び月間」の事業で、同月間実行委員会(代表・井上浩同大学人間健康科学部教授)の主催。小中高大学生とその保護者、教員を対象に開いた。 映画は誰とでも明るく接する主人公の男性が、ショップを訪れるサーファーなどにハワイのコーヒーを出し、メモ用紙にエンピツで話したいことを書いてもらうことで、わかりあおうとする姿をとらえている。 今村監督のトークでは「以前はろう者と聴こえる人とは分かりあえないと思っていたが、この映画の撮影を通じ、自身が壁を作っていたことに気づいた」と話し、一人の人間としてコミュニケーションをとるようになり、“聴こえる人”とひとくくりにするのをやめたという。 高校生のボランティアなど50人が参加し、井上代表(56)は「心に残るものがあればと思います」と話していた。