「高齢者とお話」で時給2000円超え。味の素出身社長が救う"伝わらない声"
「ワクチン予約」で高齢者ニーズつかむ
こうして2020年に始まった「もっとメイト」のサービス。だが、既に自治体などによる類似サービスはあったうえ、当時、同社はまだ実績のないスタートアップ。苦戦を強いられた。 「『若い世代が自宅に訪問して何でもします』という触れ込みの新しいサービスだったので、最初の頃はめちゃくちゃ怪しまれた。街でチラシを配っていると通報されたこともあった」(赤木社長) そこで、サービス内容を具体化することにした。当時は新型コロナウイルスの感染が猛威を振るっていた。 予防接種のオンライン予約ができずに困っている高齢者が多いことに着目し、「若い世代が新型コロナウイルスのワクチン予約を手伝う」というサービスを打ち出すと、依頼が舞い込むようになった。 今は「孫世代が暮らしを豊かにするお手伝いをする」とし、当初描いたような依頼者に応じたサービスを提供する。月に100件前後の問い合わせを受けているという。
土屋咲花