【玉城ティナのおすすめ海外ドラマ】多重人格×サイコスリラーの衝撃展開から目が離せない『クラウデッド・ルーム』。
海外エンタメに精通する著名人に、“おすすめの1作品”を教えてもらう本連載。今回は玉城ティナさんが海外ドラマ『クラウデッド・ルーム』をリコメンド! トム・ホランドがドラマシリーズ初主演、製作総指揮を務めた衝撃作としても知られている本作。ダニエル・キイスのノンフィクション小説『24人のビリー・ミリガン』にインスパイアされたサイコスリラーとあって、衝撃的な展開ばかり。ティナさんのおすすめポイントや見どころをぜひチェックして! 【写真】『クラウデッド・ルーム』を詳しく見る
■ここまで“正義”について熟考する作品はないと思います 「海外ドラマ好きの友人から勧められて、なんとなく観てみようかなと思ったのが『クラウデッド・ルーム』。猟奇的な事件を基にしたスリラードラマは比較的よく見かけるけれど、ここまで“正義”を示しにくいドラマはないのではないでしょうか。トム・ホランドの演技も、アマンダ・セイフライドなどその他キャスト陣も、相当にキツい撮影だっただろうなと、ドラマを観ていて感じましたね」。 ■観ている私たちもなかなか結論に辿り着けない 「ダニエル・キイスのノンフィクション『24人のビリー・ミリガン』に着想を得ているだけに、衝撃的な展開も多いんです。キャラクター全員がそれぞれに傷を負っていて、観ている私たちでさえ、なかなか結論に辿り着くことができない。そこが本作の魅力だと思います。大なり小なり、誰しもが誰かの加害者であり、被害者でもあるということを毎話感じさせられます」。 ■歌詞に隠された思いや、細部まで見逃せないシーンばかり 「私のお気に入りは、なにも解決していないのに、突然『Let It Be』が流れるシーン。あるがままに、そのままに、という歌詞は一見ドラマのシチュエーションと合っていないような気がするし、一瞬『どうしてだろう?』と感じる部分もありました。ただ観続けていくと、心を可視化して分析することの大切さが随所に表現されているというか……歌詞とのマッチングに気付かされるんですよね。これは最終話まで観てようやく理解できました。こんな風に色々な視点から楽しめることも、本作ならではだと思います」。 ■最終話の“会話”にも注目してほしい 「サイコスリラーはどうしても観る人を選ぶジャンルかと思いますが、事件を難しい言葉で説明することもなく、あくまで人間の心情に寄り添った構成になっているんです。だからこそこういったジャンルをあまり観ないという人にも刺さると思います。特に最終話のダニーとライアの会話にもぜひ注目してほしい!」 本作配信後に、トム・ホランドが一時的に俳優業を休むという決断を下しただけに、相当に過酷な現場であったことは想像に容易い。そんな衝撃作の全貌をしかと見届けたい。 【STORY】 舞台は1979年のマンハッタン。銃撃事件の容疑者として捕らえられた青年ダニー(トム・ホランド)と、臨床心理士のライア(アマンダ・セイフライド)の面談を通して描かれる残酷な事件の事実。ダニーの口から語られる自身の過去や事件の経緯に違和感を覚えたライアは、とある仮説を立てるが……。 玉城ティナ たましろ・てぃな●1997年生まれ。沖縄県出身。2012年、講談社主催のオーディション で初代グランプリに輝き、14歳で『ViVi』(講談社)の最年少専属モデルに。14年に女優デ ビュー後、『惡の華』、『Dinerダイナー』、『窓辺にて』、「#ミトヤマネ」など数々の映画・ドラマ・広告に出演。22年、アクターズ・ショート・フィルム2『物語』 で監督・脚本を担当。24年はHulu配信ドラマ「君と世界が終わる日に」にて主演。テレ東系ドラマ「君が獣になる前に」でヒロインを演じるなど多方面で活躍。 illustration: Yurikov Kawahiro
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