小林可夢偉が3年ぶりにキャデラックでデイトナ24時間参戦! アキュラから移るWTR、2025年のラインアップ確定/IMSA
キャデラック・ウェイン・テイラー・レーシング(WTR)は、2025年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権におけるドライバー・ラインアップを確定した。フルシーズン参戦となるドライバーに加え、ミシュラン・エンデュランス・カップ戦でのサード・ドライバー、さらにはシーズン開幕戦デイトナ24時間で加わる4人目のドライバーも発表されている。 【写真】2019年デイトナ24時間レースでの総合優勝を喜ぶフェルナンド・アロンソ、小林可夢偉ら インディアナポリスを拠点とするこのチームは、2024年までのアキュラARX-06から、2025年はキャデラックVシリーズ.Rへと移行する。しかしながら、フル参戦する2台・4名の核となるドライバーは、引き続きの起用となる。すなわち、リッキー・テイラーとフィリペ・アルバカーキが10号車キャデラックVシリーズ.Rに、ジョーダン・テイラーとルイ・デレトラズが40号車をドライブし、フル参戦する形だ。 そして、元WTRドライバーであるウィル・スティーブンスが10号車のサードドライバーとしてデイトナ24時間レース、セブリング12時間レース、プチ・ル・マンに出場し、さらにWEC世界耐久選手権でトヨタGAZOO Racingに所属し、アキュラ時代も耐久戦での追加ドライバーを務めたブレンドン・ハートレーが、デイトナ24時間でのラインアップに加わる。 「2025年の10号車のラインアップに興奮している」とチーム代表のウェイン・テイラー。 「4人のドライバーのうち3人は、少なくとも4年間我々とともにいたし、一緒に働いてきた」 「耐久レースにウィル・スティーブンスが加わるのも、大きなアドバンテージになるだろう。4人のドライバー全員がセットアップを理解しており、密接に協力することに慣れている。これはデイトナで勝つために、そしてこの非常に接戦のチャンピオンシップでトップに立つために、不可欠なことだ」 フルシーズンドライバーのふたりは、以前もウェザーテック選手権にキャデラックブランドで参戦していた、 「GM/キャデラックのドライバーに戻ることができて素晴らしい」とアルバカーキは語った。 「アメリカで最上位クラスに参戦し始めたのは2016年のシボレーDPで、その後キャデラックDPiでさらに4年間走り、今回また戻ってこれて本当に嬉しい。本当に『故郷』に戻るのが楽しみだ」 一方、40号車のキャデラックでは、アレックス・リンがテイラーとデレトラズとともに3戦のエンデュランス・カップに参戦し、さらにシーズン開幕戦のデイトナでは小林可夢偉も加わることになった。 ハートレーと同じトヨタドライバーであり、WECのチーム代表でもある可夢偉は、2019、2020年と、WTRのキャデラックでデイトナ24時間レースを2連覇している。その後も2022年までデイトナにはキャデラックで参戦しており、今回は3年ぶりの出場となる。 「40号車もエキサイティングなドライバーラインアップだ」とウェイン・テイラーは付け加えた。 「ルイスとジョーダンが再びチームを組み、アレックス・リンが耐久レースを手伝ってくれる。アレックスは以前も我々と仕事をし、2017年にセブリング12時間レースで優勝するのを助けてくれた」 「小林可夢偉の実力は言うまでもなく、以前我々とともに走り、デイトナ24時間レースで2回優勝し、そのうち1回はジョーダンとともに勝っている」 「このグループの全員が仕事をやり遂げるために働いており、そこにエゴはない。それがレース、特にデイトナ24時間レースで勝つために必要なものだ」 なお、エンデュランスカップのみの役割を担っているリンとスティーブンスの両名は、WECにおいても、来季キャデラック陣営へと移るハーツ・チーム・JOTAで、フル参戦ドライバーとなる予定だ。 「ウェイン・テイラー・レーシングに戻り、キャデラック・レーシングでこの新しい事業を始めることをとても楽しみにしている」とスティーブンスは語った。 「これはエキサイティングなパートナーシップとなり、大成功を収めるためのすべての要素を備えたものになるだろう」 一方、可夢偉はWTRへの復帰について「故郷に帰ってきた」ように感じると語った。 「WTRとキャデラックが私にレースをする機会を与えてくれただけでなく、モリゾウさん(豊田章男トヨタ自動車会長)とトヨタGAZOO Racingが、米国でのこの歴史的なイベントに出場させてくれたことに本当に感謝しています」と可夢偉はコメントしている。 [オートスポーツweb 2024年10月23日]