株取引を始めて1年、売買のタイミングを迷うことが多々あります。友人に「そういう時は“格言”が意外と役に立つ」と言われたのですが、どういう意味ですか?
(5) 「売りは早かれ、買いは遅かれ」
前の格言(4)「天井3日」に相通じる内容の格言です。 相場の上昇基調は長くは続かないので、できるだけ早く売るタイミングを考えることを強調しています。逆に、相場の下落基調は長期に続くことが多いので、あせらずによく相場動向を判断して、買い急がないことを勧めている格言です。
(6) 「頭と尻尾はくれてやれ」
相場の最も高い価格、最も安い価格を確認できたら、最高の投資行動ができます。それを懸命にめざすより、少しでも近い価格で売買するのが望ましい、という教えです。 魚の頭を最高値、尻尾を最低値に例えて表現しています。いまがピークなのか、あるいはボトムなのかにこだわり過ぎないことが大切で、ピークで売ろうと思い欲をだすと、かえって失敗することが多い、という教訓です。
(7) 「備えあれば、迷いなし」
自分で希望した価格で売買しようと考えたら、その意志はしっかりと持ち続けるように、と諭しています。 例えば「この価格で買いたい」と「指値」をしていても、なかなか希望の価格にならないからといって、その流れを早めに判断して、指値を変更して売買しようとする行動はしないほう良い、との教えになります。自分の投資判断が、安易に揺らぐことへの警鐘ともいえます。
(8) 「二度に買うべし、二度に売るべし」
売買をするときは、一度にまとめて売ったり、まとめて買ったりするのではなく、少なくとも二度に分けて売買したほうが、損害が少なくて済む、という教訓です。 一度にいきなり大きな売買をすることはリスクも大きくなるため、何回かに分けて慎重に取引することを勧めています。利益は減る可能性はあるかもしれませんが、それ以上に損失を抑えることの大切さを教えています。
(9) 「卵は1つの籠に盛るな」
手持ちの資金を1つの銘柄に集中投資するのではなく、できるだけ多くの銘柄に分散して投資することの勧めです。 投資に際しては、現在でも基本となる「リスク分散」の発想といえます。特定の銘柄だけへの集中投資は、成功すれば大きな利益が得られますが、失敗した場合の損失が大きくなることへの警鐘ともなります。