【日本株】半導体「装置」を手掛ける高成長株を紹介!製造装置で世界4位の「東京エレクトロン」、洗浄装置で世界シェア1位の「SCREENホールディングス」に注目
【日本株】「半導体」の製造工程に必要な装置を手掛ける「東京エレクトロン」と「SCREENホールディングス」の2銘柄に注目! 【図版】主力製品は洗浄装置 ●半導体製造の複数の工程で存在感を示す「東京エレクトロン」や、 新たな洗浄装置の引き合いも強い「SCREENホールディングス」に注目! 生成AIブームや、EV(電気自動車)の伸長に伴って、「半導体」のニーズはますます増えると見込まれている。すでに、国内外の半導体関連株が注目を集めているが、今後もその流れは続きそうだ。 日本には強力な半導体メーカーはないものの、半導体の製造に欠かせない素材や装置を手掛ける企業はいくつもある。以下では、半導体の重要な材料であるウエハーに関連した技術を持つ、日本の有力企業の2銘柄を紹介しよう(※株価などのデータは2024年5月7日時点)。 最初に紹介するのは、半導体関連の装置では日本勢で最大手の東京エレクトロン(8035)だ。 東京エレクトロンは、半導体の製造過程に必要なさまざまな装置で世界シェア1位を獲得しており、薬剤のフォトレジストをウエハーに塗る装置「コータ・デベロッパ」は世界シェア約90%、最先端半導体の製造に不可欠なEUV露光用では世界シェア100%を占めている。半導体製造装置のメーカーとしては日本の最大手企業で、世界でも4位に入っている。 「次世代製品の研究開発力や高い品質を生み出す生産体制、高度な情報収集力やアフターサービス体制などの競争力を背景に、今後も半導体製造装置の市場拡大の恩恵を享受できそう」(丸三証券の皆川明伽さん) 半導体の製造過程は、シリコンウエハーの上に電子回路を作る前工程と、チップに切り出して金属の枠に固定&パッケージする後工程に分かれるが、これまで東京エレクトロンが強みを持っていたのは前工程だ。しかし、最近は後工程で使う装置にも注力。イメージセンサー向けにウエハーを接合する装置などで実績がある。 続いて紹介するのは、こちらも半導体製造の前工程で用いる装置を手掛けるSCREENホールディングス(7735)だ。 SCREENホールディングスは多様な事業を展開する企業だが、半導体関連事業が売上の約8割を占める。主力製品は洗浄装置。1枚ずつウエハーを洗う「枚葉(まいよう)式洗浄装置」、多数のウエハーをまとめて洗う「バッチ式洗浄装置」、柔らかいブラシと超純水で洗う「スピンスクラバー」のすべてで世界シェア1位。 特に「同社が2022年末に発売した装置は、顧客からの支持が厚い」(東海東京インテリジェンス・ラボの堤雄吾さん)とのこと。より細かな粒子を除去する性能に加え、処理速度の速さや環境負荷の小ささなどが特長の枚葉式洗浄装置が今後の業績拡大に貢献しそうだ。
ザイ編集部
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