【NFL】有望な選手層の拡大を目的とするIPPの国際地域別コンバインシリーズ
インターナショナルゲームはNFLのスケジュールの中でも特に注目を集めるものとなっており、開催地や日程が増えることで、ますます多くのファンがアメリカンフットボールの試合を実際に見る機会を得ている。しかし、それはリーグの世界的な拡大の一部に過ぎない。ニューヨーク・ジャイアンツとカロライナ・パンサーズが現地10日(日)にミュンヘンで今年最後のインターナショナルゲームに臨む前に、別の側面に注目してみよう。その側面とは、NFLチームの一員としてフィールドに立ちたいと願う、世界中の若者たちの高まる需要に応えることだ。
まず、NFLドラフトに向けて米国以外の有望選手たちにより多くの機会を提供することを目的としたインターナショナル・プレーヤー・パスウェイ(IPP)プログラムの選考プロセスにおける重要な変更点を紹介していく。これまで、IPPに参加希望の選手向けのコンバインイベントは年に1回開催され、参加選手数は25人以下だった。しかし、NFLはスカウティングプロセスを常に改善し、適応させ続けており、海外の有望選手が増えていることを受け(昨年は300人以上の外国人選手がカレッジフットボールに参加していた)、リーグは2025年NFLドラフトに先立ち、IPPのインターナショナル・リージョナル・コンバイン・シリーズの一環として、世界各地で複数のコンバインテストイベントを実施することになった。
この変更により、NFLフットボール運営部門およびNFL国際部門は少数のスカウト担当者やコンサルタントと協力し、より多くの選手を見て評価できるようになった。例えば、2019年からIPPプログラムのコンサルタントを務めているスコット・ピオリは、その役割の中で、他のコンサルタントと共に各コンバインイベントに参加し、選手たちを評価したり、IPPプログラムに参加する選手たちへの面接、指導、評価を行ったりしている。IPPプログラムは毎年1月にフロリダ州ブレイデントンのIMGアカデミーで行われる10週間のトレーニングキャンプで、選手たちはそこでアメリカンフットボールのあらゆる側面に触れ、ドラフト前のプロデーに向けた準備を行う。昨年のIMGアカデミーのIPPクラスには15人の選手が在籍していた。また、各チームは国際的な選手層を考慮すべきだという点にも触れておく。今シーズンから、各チームは外国人選手向けに設けられたプラクティススクワッド(練習生)の17番目のロースター枠を使用できる。さらに、各チームは外国人練習生をシーズン中に最大3回までアクティブロースターに昇格させることができるようになった。これにより、チームにとっては追加の選手を最大限に活用する柔軟性が高まり、選手にとってはプレーする機会が増えている。