「土日の部活動を減らしたい」中高生の本音が判明 地域移行、子どもたちの声は届いているのか?
重要なのは「大人を含めた地域スポーツ」という視点
都内在住の小学6年生の男児は最近、友達同士で「中学生になったらどの部活動に入るか」が話題に上るという。しかし、希望のスポーツが地元の公立中学校の運動部にないという不満がよく聞かれ、自身も「土日は趣味の時間に充て、平日は運動部と文化部を兼部したい。でも、活動時間が長く指導が厳しい運動部ばかりのようで、選ぶのが難しい」と話す。 鈴木氏が指摘するように、選択肢の少なさが運動の継続・実施のネックになっているようだ。多様なニーズに応えるべく、最近では勝ち負けにこだわらずほかの活動と両立しやすい「ゆる部活」をつくる学校もあるが、そのような従来の枠にとらわれない見直しも柔軟に行われるべきだろう。 しかし今後、部活動そのものが、少子化に伴いさらに減少していくことが予想される。将来的に子どもの運動・スポーツ環境を確保するために必要なことについて、鈴木氏はこう語る。 「部活動に限定した捉え方をするのではなく、大人も含めた地域スポーツとしてどのように考えていくかという視点が重要になってくるでしょう。例えば、総合型スポーツクラブのあり方やスポーツ少年団の対象範囲を見直すといった議論も必要になってくると思います」 (文:國貞文隆、編集部 佐藤ちひろ、注記のない写真:m.Tira/PIXTA)
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