三菱UFJ信託、インパクト投資で日本株ファンド-収益重視の機運
大手で動きが出てきたが、世界的に見てもインパクト投資はまだマイナーな存在だ。ラッセル・インベストメントの谷口和歌子エグゼクティブコンサルタントによると、機関投資家向けにインパクト投資を明示的に打ち出している戦略は、グローバル株式戦略全体の2%程度にとどまる。
インパクト投資を巡っては、世界共通の定義があるわけではなく、投資目的と受託者責任との整合性も問われやすい。ESGを考慮した投資を促す国連責任投資原則(PRI)が示す定義は広めだ。インパクト目標を実現すること自体を「目的」とする場合と、インパクトの実現を経済的リターン目標実現の重要な「手段」とする場合の両方を「インパクトをもたらす投資」と説明している。
国内でも「幅広い投資戦略を含めた形で定義付けをした上で、受託者責任と整合的であることが示されれば、機関投資家がインパクト投資に関心を持つ契機になり得る」と谷口氏はコメントし、「定義の明確化や法的な課題も含めた議論の整理が必要」だと述べた。
関連記事
【ESGウイークリー】を購読するには該当記事の冒頭にあるボタンを押して登録するか、NSUB ESG JAPANの該当する購読ボタンをクリックしてください。
(c)2024 Bloomberg L.P.
Satoshi Shizume