大泉洋が主演映画「ディア・ファミリー」の初日舞台あいさつ「人生を変えるきっかけになってほしい」
俳優、大泉洋(51)が14日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われた主演映画「ディア・ファミリー」(月川翔監督)の初日舞台あいさつに登壇した。 「誰かのために何かしたいと思っていても、迷ってできない人の背中をドーン!と押してくれる作品です」と力説。「見た人にとって、人生を変えるきっかけになってもらいたい」と熱く語った。 妻を演じたのは菅野美穂(46)。家族の絆を描いた物語とあって、2児を育てる実生活を引き合いに「育児ではささいなことでイライラするけど、幸せも感じる。助けてくれる母への感謝も忘れまいと思った」と演じた感想を語った。 作品は町工場の経営者(大泉)が、心臓の病で余命宣告された娘を救おうと、専門外の医療機器「バルーンカテーテル」を生み出した実話に基づく物語。娘は福本莉子(23)が演じた。現実で娘は23歳で生涯を閉じたが、関係者によると、何度も試写を見た父はこの日、客席から舞台あいさつを見守ったという。 「私の命はもういいから、お父さんの作った医療機器で多くの人を救って」と言い残した娘。その言葉通り、「バルーンカテーテル」は17万人もの患者の命を救ってきた。その1人で4歳の男の子の母からこの日、出演者に1通の手紙が託され、菅野が代読した。 「私はこれまで、息子を助けてくれた医師や看護師さんに感謝してきましたが、医療機器には感謝してきませんでした。でも、この映画を見て、医療機器を作ってくれた方にも本当にありがとうと言いたい。息子が成長したら、今度は息子と一緒にこの映画を見たいと思います」-。読み上げる菅野の瞳からは涙があふれ、大泉ら出演者もじっと、その言葉をかみしめていた。