「あとは祈るだけ」「オーバーエイジは気になる」サッカーパリ五輪“18人”の争いが最終段階…ピリピリ米合宿で“予選の主力組”が漏らした本音
主将・藤田も気になるオーバーエイジの動向
同世代の仲間の誰かに五輪の切符を奪われるのは仕方ないとしても、オーバーエイジの選手が来たことによって自分が五輪に行けなくなるのはちょっと、と思う選手がいても不思議なことではない。 山本と共に中盤でコンビを組んできた主将・藤田譲瑠チマ(シントトロイデン)はのんびりとした口調もあいまって、こんな時期にあっても泰然自若として見えた。メンバー争いについてきいても「特にチームの雰囲気もこれまでと変わってないと思いますし、自分で考えてもしょうがないことですし」とどこ吹く風でもある。 だが、ことオーバーエイジについて触れると様子が変わる。藤田がプレーするアンカーもオーバーエイジ選手が取りざたされるポジションだ。 「オーバーエイジに関してはまあ、気になりますね。ご飯の時とかに“ツイッター(X)に出てたね”ってみんなで話したりします」 ただ、これに関してはオーバーエイジが必要かという議論を呼んでしまったこと自体が自分たちのせいであると、少々反省気味だ。 「もっと自分が頑張れてたら、気にする必要はなかったですからね」 自分たちの力不足の招いた結果だと言わんばかりに自虐風に話し笑いを誘いつつ、複雑な心境をのぞかせた。 最終日11日に行われた合宿2度目のアメリカ戦は、五輪本番とほぼ同じレギュレーションで、有料試合となりテレビ中継も行われた。メンバー発表前最後の試合だったが、22分に山本が相手のシュートを顔面に受け脳しんとうで交代。脳しんとうによる交代は通常の交代枠にカウントされないため、5枚の交代枠に加え山本の分の合計6人が交代でピッチに立つことができた。つまり、先発の11人と合わせて17人がピッチに立ったことになり、これに控えGKを加えると五輪メンバーと同じ18人になる。 だが、この試合に出場した選手がそのままパリ行きの切符をつかむというほど話は簡単ではない。大岩監督はこの合宿に参加していない選手を招集する可能性も認めている上に、オーバーエイジ3枠をどのように活用するかは現時点でも「全くわからない」そうだ。 オーバーエイジ選手は、招集するのであれば日本代表クラスと明言されているが、その多くは海外組で、夏の移籍市場の動きが大きく影響する。どのように動くことになるのか本人さえ把握できていない場合が多く、移籍がなくても所属先に新監督が来た場合はプレシーズン合宿の参加を求められて五輪行きを諦めざるを得ないケースもある。メンバー争いの状況はいまだに混沌としているのだ。
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