阪神ローテ再編 西勇輝、リーグ戦再開6・21DeNA戦先発へ
阪神はリーグ戦再開に合わせて先発ローテーションを再編し、西勇輝投手(33)が21日のDeNA戦(甲子園)に先発する見込みであることが17日、分かった。13日のオリックス戦で今季初完封で3勝目を挙げるなど、防御率1・52と安定感がある。経験豊富なチーム最年長右腕がカード頭のマウンドを務め、岡田虎のリスタートを飾る。 【写真】古巣オリックス相手に完封、マウンド上で抱き合う阪神・西勇輝と梅野隆太郎 18日の日本ハム戦を終えると、21日からは再びリーグ戦が始まる。その仕切り直しと同時に先発ローテーションを再編し、虎は西勇から歩み出す。チーム最年長右腕は力強く言った。 「長いイニングをほうると思って投げにいくのは当たり前。やることは変わらないかな」 リーグ戦再開までの数日間は交流戦の予備日期間が設けられているが、新たに組み込まれたのは18日の日本ハム戦(甲子園)のみ。12日のオリックス戦(京セラ)に先発した大竹は登板間隔があくため、翌13日に1軍登録を抹消された。その一方で、13日の同戦に先発した西勇は抹消されず、登録されたままだった。21日のDeNA(甲子園)での登板をにらんでいたからだ。中7日で臨むカード初戦に向け、この日はポール間ダッシュやキャッチボールなどで汗を流した。 3連戦にいい流れを呼び込むことが求められるなか、ここまでの西勇はそれを期待できる投球を続けている。前回登板の13日は、古巣のオリックス相手に9回6安打で今季初完封勝利。「別にすこぶる調子が良かったわけではないし、野手と梅野のリード(のおかげ)じゃない?」と本調子ではないことを明かしたが、熟練の投球術を生かし、関西ダービーで連敗した虎を救うヒーローとなった。 見事なゲームメークが自身の白星につながらない時期を経ながらも、9試合の先発登板で3勝(3敗)を挙げて防御率は1・52。雨天中止で登板予定が飛んだ影響で規定投球回には達していないが、セ・リーグでは大瀬良(広島、同0・96)、同僚の才木(同1・20)、床田(広島、1・49)に次ぐ〝隠れ4位〟だ。久保田投手コーチは「丁寧に投げている」と評価する。各球団のエース級が担うカード頭、金曜日の出番を任されるだけの信頼を集め、マウンドに立つ。 プロ入り16年目を迎え、史上94人目、現役では5人目の2000投球回にあと「1」に迫る。まっさらな甲子園のマウンドで節目を刻み、連覇に向けて再出発する〝開幕戦〟で虎を勢いづける。(須藤佳裕)