【エリザベス女王杯】ムーア 今年もG1戦線席巻だ JRA・G1自身10回目V目指す
「エリザベス女王杯・G1」(10日、京都) 9日から短期免許で騎乗するライアン・ムーア騎手(41)=英国=が7日、手続きのため美浦トレセンを訪問。エリザベス女王杯でコンビを組むサリエラを含め、意気込みを語った。また、トム・マーカンド騎手(26)&ホリー・ドイル騎手(28)=ともに英国=の夫妻も3年連続で短期免許を取得して来日。マーカンドはエリザベス女王杯でシンティレーション、ドイルは福島記念でサトノエルドールに騎乗して重賞制覇を目指す。 世界的名手が今年もやって来た。毎年のように来日して活躍するムーアの実績はもはや言わずもがなだが、彼の名が日本で広く知れ渡ったのは、スノーフェアリーでの10&11年エリザベス女王杯連覇だろう。ワールドクラスのすさまじい手綱さばきは、日本の競馬界に衝撃を与えた。 来日1週目となるそのエリザベス女王杯には、自身の手綱で19年朝日杯FSを制したサリオスの異父妹サリエラで参戦する。既に情報は得ており、「前2走よりもステップアップは必要だが、コースやスタミナ面は問題ない」と前向きだ。まずは自身10回目となるJRA・G1制覇を目指す。 そしてマイルCS(17日・京都)には英国馬チャリン(牡4歳)で参戦。今季は欧州のマイルG1で3勝、2着2回の好成績を挙げる。「素晴らしい結果を残している。マイルCSはタフなレースだが、能力はあるし、エキサイティングな馬。チャレンジが楽しみ」と初タッグに胸を躍らせる。 さらに、何と言っても大注目は、ジャパンC(24日・東京)での引退→種牡馬入りを表明している愛国の強豪オーギュストロダン(牡4歳)だ。世界のビッグレースを6勝したディープインパクト産駒。父の母国でのラストランに「凱旋門賞とブリーダーズCをパスしてジャパンCを目指している。オーナーに感謝しているし、日本のファンもリスペクトしてくれると思う」と期待感を口にする。ただし、勝負事に情けは無用。「この馬にとってはアウェー。特に、日本馬は東京の芝2400メートルに強く、ホームで勝っているが、自信を持って能力は通用すると思っている」とニヤリ。有馬記念(12月22日・中山)まで滞在予定で、その手綱さばきから目が離せない。 ◆短期免許 JRAが9日、ライアン・ムーア騎手(41)、ホリー・ドイル騎手(28)、トム・マーカンド騎手(26)=いずれも英国=に交付。ムーアは9日から12月23日まで、身元引受調教師は堀宣行師で、契約馬主は吉田和美氏。ドイルは9日から12月22日まで、身元引受調教師は田中博康師で、契約馬主はキャロットファーム。マーカンドは9日から12月22日まで、身元引受調教師は宮田敬介師で、契約馬主はシルクレーシング。