異常気象の影響で淡水魚大量死 ギリシャ中部地元経済に打撃
ボロス、ギリシャ、8月30日 (AP) ― 異常な気候変動の影響で、ギリシャ中部テッサリア地方で淡水魚が大量死し、100トンを超える死骸が港町ボロス周辺に漂着、市が回収に頭を痛めている。 アテネから約320キロ北、昨年の洪水で水位が上昇した後、干ばつが数カ月続いたボロス周辺の河川は、膨大な量の淡水魚の死骸で埋め尽くされ、マグニシア県が非常事態を宣言した。 地元の商工会議所によると、この大量死は海沿いの地元企業に打撃を与え、商業活動は過3日間で80%減少したという。 大量の死骸は、地元当局がチャーターした漁船と重機で海や川から回収、トラックが焼却施設まで運んで処分した。 死んだ魚はギリシャ中部にあるカルラ湖のもので、湖は1960年代初頭に排水されたが、干ばつ対策で2018年に復元された。 昨年秋、ギリシャ中部に大規模な洪水を引き起こした暴風雨でカルラ湖の水位が急上昇し、その際に魚が流出したとみられている。その後数カ月の少雨とこの夏の猛暑の影響で、湖や河川の水位が再び下がったことが魚の大量死の一因ではないかといわれている。 (日本語翻訳・編集 アフロ)