トランプ氏 大統領在任中、NATO加盟国に“軍事費不十分なら露に攻撃促す”
アメリカのトランプ前大統領が在任中に、NATO=北大西洋条約機構の加盟国に対し、十分な軍事費を負担しなければロシアに攻撃を促すような発言をしたと明らかにしました。 NATOが非難する声明を発表するなど波紋が広がっています。 NATOは加盟国が攻撃を受けた場合NATO全体への攻撃とみなし、攻撃された国を加盟国が防衛する義務を負っています。 トランプ前大統領は10日の演説で在任中に、NATOの加盟国に対し軍事費を十分に負担しなければ、ロシアが攻撃をしてきてもアメリカは防衛しないと伝えていたことを明らかにしました。 トランプ前大統領 「(NATO加盟国の首脳が)『軍事費を(十分に)支払わずにロシアから攻撃されたら我々を守ってくれるのか』と発言した。私は『守らない。むしろロシア に好きに振る舞うよう促すだろう。支払うべきだ』と言った」 これに対しNATOのストルテンベルグ事務総長は11日、声明で「同盟国が互いに防衛しないと示唆することは、 アメリカを含む全加盟国の安全保障を損なう」と批判しました。 アメリカのバイデン大統領も声明を出し、「トランプはプーチンにさらなる戦争と暴力の許可を与える。自由なウクライナに対する残忍な侵攻を続けさせ、ポーランドとバルト3国にも拡大させることを認めるものだ」として「ぞっとするほど危険だ」と非難しました。